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第10話:もう一人の王子

フードの人物が崩れ落ちると、彼の胸元の結晶が激しく光を放ち、その光の中から、もう一人の人物が現れた。


それは、結衣が日本のテレビで見たアニメ「魔法の国の王子」にそっくりな顔立ちをしていた。彼は、結衣の目の前に立ち、静かに語り始めた。


「私は、君をこの世界に転生させた者だ」


彼の言葉に、結衣は驚きを隠せない。


「なぜ……?」


「君の魔法は、世界を修復する力を持つ。グランデールの崩壊は、私と、あの男が起こした。我々は、この荒廃した世界を救うため、異なる方法で世界を創造しようとした。しかし、力は暴走し、我々の想像は、世界を破壊する力へと変わってしまった」


彼の言葉に、結衣は、グランデールが崩壊した理由、そして自分が日本に転生した理由を理解した。


この人物は、悪の親玉と同じように、この荒廃した世界を救おうとした理想家だった。しかし、彼の理想は、悪の親玉の「自由と混沌」とは異なるものだった。


「彼は、世界を破壊することで、新しい世界を創造しようとした。私は、世界を修復することで、新しい世界を創造しようとした」


彼は、もう一人の自分、つまり、結衣に襲いかかった人物を指差した。


「私たちは、相反する理想を持つ。どちらの理想が正しいのか、どちらの理想が世界を救うのか、私は、君に、この世界の真実を知ってほしかった」


彼の言葉に、結衣は、二つの世界で経験した悲劇が、単なる偶然ではなく、二人の理想家の争いの結果であることを知る。そして、自分がその争いに巻き込まれた理由を理解した。


結衣は、この二つの理想の狭間で、自らの信じる道を模索し始める。


「どちらの理想も、誰かを犠牲にしている。私の理想は、誰も犠牲にしない理想だ」


結衣の言葉に、二人の王子は、驚きと希望の入り混じった表情を浮かべる。


「それは、もしかしたら、我々が失ってしまった想像なのかもしれないな」

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