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教室の扉が鋭い音を立てて開き、数人の生徒が好奇心を抱いた視線を向けた。一人の少女が入ってきた。短く切りそろえられた黒髪が顔を縁取り、その姿はカジュアルでありながら実用的な魅力を漂わせている。制服は完璧に仕立てられていたが、控えめにアレンジされていた。そのスカートは、貴族たちが好む膝丈の控えめなスタイルよりも短く切られており、わずかながら意図的な主張を感じさせた。それは上流階級の平民社会で自信を持って動く彼女を象徴する小さな証だった。
彼女の立ち振る舞いには独特の余裕があり、世界そのものが彼女の歩調に合わせて傾いているかのようだった。唇の端には微かな笑みが浮かび、その笑みは他の誰とも異なる、反骨的な自信を醸し出していた。
一切迷うことなく、裕福な平民の少女は三段目へと進み、その歩みは長く堂々としていた。中央の席にたどり着くと、机の上に置かれた紙に目を落とした。そこには彼女の名前が記されている。彼女の唇がゆるく歪み、どこか嘲るような笑みが浮かんだ。指先で軽く紙をつまみ、一瞬それを眺めて考え込むような仕草を見せたかと思うと、それを無造作に肩越しに投げ捨てた。紙はしばらく宙を舞った後、床に落ちた。
近くで茶色い髪をきちんと整えた中級貴族の少女が、その様子に軽く眉をひそめた。目には冷ややかな拒絶の色が浮かんでいたが、それでもどこかに僅かな敬意が感じられる視線だった。
しかし、裕福な平民の少女はそこに座ることなく、前列へと降りていき、床に近い席を探し始めた。彼女の視線は空いている別の机に止まり、その上には整然と置かれた紙があった。少女はためらうことなくその紙を取り上げ、同じく無造作に後ろの机に放り投げると、まるで自分の席であるかのように腰を下ろし、ゆったりと背をもたれさせた。
近くで扇子を動かしていた少女はその動きを止め、鋭い視線をそちらに向けた。彼女は小さく鼻歌を漏らし、その声にはどこか測るような微妙な響きがあった。
「大胆なことをするのじゃな。」少女は皮肉とも称賛ともつかない調子でつぶやいた。「規則をここまで簡単に書き換えられるのは、それなりの自信が必要なのじゃ。」
ベアトリスは驚きで瞬きをし、その席をあっさりと奪った少女を見つめた。彼女は優雅な隣人の方を振り返り、動揺した声でささやいた。
「でも……あれ、他の誰かの席ですよね?」
扇子の少女はわずかに首を傾げ、その暗い瞳が淡い光を帯びてベアトリスを見つめた。
「確かにそうじゃな。」彼女は微笑を浮かべながら答えた。「だが、この世は大胆な者のものなのじゃ。」
ベアトリスは眉をひそめ、前列に座る少女に視線を戻した。彼女は片足をもう片方の膝にかけ、腕をゆるく組みながら、まるで取引が終わるのを待っているかのように見えた。その姿勢にはカジュアルな威厳が漂い、この教室を単なる一時的な滞在場所と見なしているかのようだった。唇の端に浮かぶ微笑は消えることなく、彼女の表情には挑戦的な自信がにじみ出ていた。周囲の生徒たちの小さなざわめきや冷ややかな視線にも一切動じる様子はない。彼女の周囲には、まるで規則そのものが彼女の存在に合わせて歪んでいるかのような、手の届かないようなエネルギーが漂っていた。
ベアトリスがさらに考えを巡らせる間もなく、扉が再び軋む音を立てて開き、教室内の静かなざわめきは再び途絶えた。




