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エドワードの自信満々の笑みは、
その言葉を聞いた瞬間に揺らぎ、
現実を思い出したように顔が一瞬凍りついた。
彼はその規則を当然知っていた。
だが、いつも彼女のそばにいたいという思いが強すぎて、
つい忘れてしまうことがあった。
彼の表情は、納得から驚愕へと滑らかに変わり、
その真実が改めて胸に突き刺さった瞬間だった。
それを見ていたベアトリスの唇は、
いたずらっぽい笑みを浮かべた。
「やっぱり、また忘れてたのね、エド!」
彼女は手で口元を隠しながら笑い始め、
その表情は純粋な喜びに満ちていた。
エドワードはすぐに気を取り直し、
決意の炎が瞳に宿った。
もし堂々とそばにいられないなら、
密かに見守る方法を考えるまでだ――
彼の心の中でそう誓い、
その計画の断片が頭の中で形を成し始めたが、
それを口にすることはなかった。
彼は彼女を見つめ、軽く一礼をした。
「ご安心ください、お嬢様!今日中に必ず友達ができます――たとえ私の命に代えても!」
エドワードの声に込められた熱意は、
ベアトリスの中にも勇気を呼び起こし、
その瞳は再び輝きを取り戻した。
「そうね!今日、絶対に友達を作らなくちゃ!」
彼女は拳を軽く握りしめ、笑顔を浮かべた。
エドワードもその勢いに乗り、
同じように拳を上げながら、力強く声を張り上げた。
「おおおおおおおっ!」
ベアトリスもそれに応えようとしたが、
彼女の「おおおおおおっ」はエドワードに比べて遥かに控えめで、
それでも精一杯の声だった。
その姿は、もし通りすがりの者が見れば、
広大な庭の中で拳を突き上げる二人の姿に呆れるかもしれない。
だが、彼らだけの小さな世界の中では、
それは純粋な友情と決意の瞬間だった。
控えめながらも力のこもった声を出した彼女に、
それでも満足げな表情のエドワード。
誰か通りすがりの者が見ていたとしたら、
二人はなんとも奇妙な光景だったに違いない。
人目につかない広い庭で、
拳を突き上げて何か見えない勝利を祝うような二人の姿。
だが、その小さな共有された世界の中では、
それは純粋な友情と決意の瞬間だった。
庭を見下ろす影の窓の向こうでは、
一人の人影がその様子をじっと見守っていた。
その視線は異様なほどに鋭く、
まるで彼らの一挙一動を逃さないかのようだった。
黄金色の長い髪は背中に流れ、
両側のゆるいカールがその整った顔を優雅に縁取っている。
彼女は背筋をピンと伸ばし、
その立ち姿には気品が漂っていたが、
どこか緊張感も漂っていた。
胸元にはめ込まれたルビーのブローチを強く握りしめ、
その冷たさを感じることで心を落ち着かせているようだった。
彼女の透き通る青い瞳はじっと庭を見据え、
その表情には何かを語らない静かな強さが宿っていた。
一言も発することなく、
彼女はただ静かにブローチを握る手に力を込める。
その指先は白くなり、
その硬い握り方は胸の内に秘められた思いの強さを物語っていた。
その瞳が捉えていたのは、
庭で無邪気に笑い合うお嬢様とその執事。
彼らの動きの一つ一つを追う視線には、
無言のままに何かしらの意図が秘められていた。
そして、何も言わずに彼女はゆっくりと窓を離れた。
静かにその場を去りながら、
庭で喜びに満ちた時間を過ご
その存在




