書籍として売られてる小説より、なろうの小説のほうが面白い
先日、自分の書いたエッセイの感想欄で、ある方に対する返信で、『あ。これは誤解されるような言い方しちゃったかな……』と後悔したものがありました。
その方が『自分は好みのものが既存作品にたくさんあるからしあわせ、自分で書かなくてもべつにいいような気もする』みたいなコメントを書いてくださったのに対して、私は次のように返信しました。
『私は逆ですね。自分好みのものが滅多にないから、じゃあ自分で書いてやれみたいになります』
これ、もしかしたら他のなろう作者さんをバカにしているように取られたかも?
『なろうにはクソみたいな作品しかないから、私様が神のごとき作品を書いてあげているのだよ』みたいに取られた?
そう考えたらモヤモヤして、弁解エッセイみたいなのを書かずにいられず、こんなものを書きはじめました。
私が『自分好みのものが滅多にない』と言ったのは、主に既存の商業作品についてのことです。
小説は最近、じつはあまり読んでないのですが……
映画なんかだと強く感じます。
『自分好みのものって、なんでこんなになかなかないんだろう……』
その理由は色々考えられます。
たとえば映画は大人数で作るから難しいだとか、スポンサーの気に入るように作らないといけないみたいな大人の事情があるだとか、だからそもそもクソなものが作られやすいこと──
あるいは私の好みがうるさすぎるだとか、ヒットする映画は大抵自分の好みに合わないだとか、あまのじゃくな自分の性格がそもそも悪い、みたいな(^.^;
音楽なんかでも私が『すんばらしい!』と思うようなものはアーティスト千組に一組もありません。
小説でも昔は書店で売られているものをガンガン読んでましたけど、『九割ゴミじゃん』とか思ってました。
はい。私は『売れ線』が苦手なのです。
単に、そういうことです。
はっきり言って、書店で売られているゴミなんかよりは、なろうで見つけた小説のほうがよっぽど面白いです。
それもあまりポイントがついてないような、ついてても1万も行ってないような作品にこそ面白いものが多いです。
まぁ、そういうのが『たくさんある』とまでは言いませんが……
私が今までレビューしたような作品は、正直に『すんばらしい!』と思ったものがほとんどです。
ここには商業向きとはいえないながらも素直に『こういうの、面白くない?』みたいに書かれた、いわばパンクな小説がいっぱいあります。
そのすべてが面白いかといえば、そうは思いませんが……
少なくとも綺麗にパッケージ化されて見た目は綺麗だけど食べてみたら中身スカスカみたいな売り物のサンドイッチよりは、
たとえ売り物にはならないようなイビツな形をしていても、下ごしらえが悪くて食感に不満があっても、『食べてみてほしい!』という気持ちがいっぱい詰まったサンドイッチのほうが、当たれば美味しかったりするのです。
職人技よりアマチュアリズム。
私はそっちのほうが好きなのです。
だからこそ、書店に並べられているような小説よりも、なろうの小説のほうが面白いと思います。
なんというか身近で、親しみやすく、楽しい。
そして結構すごいのはすごい。
自分で見つけたすごい新人さんなんか、一生大切にしてやろうみたいな気持ちになれます。
そういうものを自分で探すのがまた楽しいです。
ただ、自分の好みがうるさいので、たまーにしか出会えなかったりはしますが。
もちろんプロはさすがで、書店で見つけた面白い小説は、自分の中で伝説に残るほどに面白いですが……。
なろうのほうが、意外な面白さのある小説に出会えることがあるので、私は本屋さんの小説よりも、なろうの小説の方が面白いと思っています。
車を運転しながら書いたので支離滅裂になってるかも……。