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狐さんと不思議なボード 2

『スキルの説明に移ります』


 そう表示された後、また画面が切り替わる。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<スキル>

 サポートボード、調理、聴覚強化、脚力強化

<所持スキルポイント> 1

<習得可能スキル>

 嗅覚強化:1ポイント

 狐火:1ポイント

 瞑想:1ポイント

 幻像:2ポイント

 強撃:1ポイント

 獣化:3ポイント

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 そして、再びポップアップウィンドウが出現し、説明が始まる。


『<スキル>はあなたが現在習得しているスキルを表しています。サポートボードは本機能のことです』


 穂香は自分の保持スキルにある聴覚強化を自分の頭に生えている狐耳に手を当てた。


「もしかしてこの耳から音が聴こえるのも、スキルの効果なのかな」


 自分の意志でぴょこぴょこ動かすことができる。そしてふと気づく。


(そういえば、今この耳で音聴こえない)


 どうやら穂香は、音をよく聴こうとすることで無意識のうちにスキルを使用していたようだ。


『<スキルポイント>はあなたが現在所持しているスキルポイント数を表しています。ポイントを消費して、あなたが習得可能なスキルを習得することができます』


『<習得可能スキル>はあなたが現在スキルポイント消費で習得可能なスキルを表しています。』


「ますますゲームみたい。みゃーちゃんだったらこの状況喜ぶかもしれないな~」


 穂香はここにはいない友達のことを考えて、少し笑顔になった。


『職業の説明に移ります』


 また画面が切り替わる。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<職業>

 未設定

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『あなたの成長の方向性を決めるものです。適性がある職業から、選択することが可能です。よく考えて選択しましょう』


「成長の方向性? 一度決めたら変えられないのかな? そもそも何が選べるんだろう」


 これ以上細かい説明はないようで、サクサクと説明が進んでいってしまう。


『職業の説明に移ります』


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<収納>

 0/100

 なし

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『<収納>では一定量の物を別空間に収納し保管することができます。また、収納したものは自由に取り出すことができます。収納したものはリストに表示されます。』


「なるほど、このカバンとかもしまえるのかな?」


 カバンを持ちながら洞窟を進むのは大変だったので助かる機能だと穂香は思った。


『装備の説明に移ります』


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<装備>

 武器:なし

 防具:なし

 アクセサリー:なし

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『<装備>はあなたが現在装備を表しています。装備を設定すると、装備の詳細情報を見ることができるようになります。また、設定した装備は<収納>の容量に関わらず、保管することが可能です』


 穂香は自分の持ち物を思い出して、使えそうなものがないか考えてみる。


「ん~、武器になりそうなものは持ってないな~。スコップ? でもこれシロのうんち取るやつだからプラスチック製なんだよね」


 しかし、使えそうなものはなく肩を落とした。


『仲間の説明に移ります』


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<パーティー>

 1/6


<フレンド>

 0/100


<候補リスト>

 ・シロ

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『仲間は<パーティー>の設定や<フレンド>の登録ができます。登録するには相手の許可が必要です。<パーティー>に登録したメンバーとは念話やボードのサポートボードの閲覧が可能になります。<フレンド>に登録したメンバーとはサポートボードを用いたメッセージのやり取りが可能になります』


「念話って超能力みたいなのかな? それにしても、随分と機能が充実してるな~」


 穂香は、誰かがダンジョンでの活動させたいという意思を感じた。その誰かのメリットがわからなくて穂香はムムムっとうなる。


『<候補リスト>は近くにいる<パーティー>や<フレンド>に登録可能なプレイヤーを表しています。リストから選択し、申請を送ってみましょう』


「シロともパーティーが組めるってことだよね?」


 穂香がシロを見てそう言うと、シロは「クゥ?」とうなって首を傾げた。


『最後にリタイアの説明に移ります』


「おっ、これを待ってたんだよ~。やっと出られる!」


<リタイア>は画面に表示されたときから、穂香が一番気になっていた項目だ。ダンジョンから脱出することが出来そうだと期待を寄せていた。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 本当にリタイアしますか?

 ・この肉体はロストします

 ・収納と装備がロストします

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『<リタイア>をするとダンジョンから排出されます。また、画面の通り、肉体や収納、装備がロストしますので注意してください』


「え? ロストって何? 死んじゃうってこと?」


 穂香はメッセージを読んで混乱した。


「う~~、やっと出られると思ったのに!」


 穂香は膝から崩れ落ちた。その瞳からは涙が少し零れ落ちた。


「期待させておいて、あんまりだよ~」


『以上で、サポート機能の説明を終了します』


 穂香は絶望の表情のまま、メッセージを見送る。


『あなた達の選択がより良い未来に繋がることを願っています』


 そう表示された後、ポップアップは消えた。

読んでいただきありがとうございました。

大筋は変えるつもりありませんが、読みにくさを少し感じるので後々修正するかもしれません。ご了承ください。

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