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星のかけら

作者: 小畠愛子

 遠い昔、緑豊かな星の一部だった星のかけらが、黒一色の宇宙空間をただよっていました。


 ――なにか、見える――


 星のかけらは、重力の誘いに乗って、わずかに軌道を変えます。じょじょに光が強くなっていきました。


 ――あれは――


 星のかけらが、初めて見る光景でした。ダイヤモンドよりも強い光を発する恒星が、ある惑星を照らしていたのです。星のかけらを手招きしていたのは、その照らされた惑星でした。


 ――なんて、美しいのかしら――


 青と緑に輝くその星は、永遠と思える時間宇宙空間をただよってきて、初めて見る美しさでした。でも、星のかけらは、懐かしい気持ちで少しずつからだが熱くなっていきました。


 ――わたしは、知っているわ。この美しさを、知っている。でも、どこで――


 青と緑の惑星に引き寄せられて、星のかけらは思い出していました。自分が緑豊かな星の一部だったことを。そして、その星が……星に住む生き物たちの争いで、粉々に砕けたことを。


 ――あぁ、やっと、やっとで帰れるんだ――


 重力に引き寄せられて、ずっと昔緑豊かな星の一部だった星のかけらは、青と緑に輝く星へと還っていったのです。その星が、自分と同じ末路をたどらないように祈りながら。その星が、幸せになるように祈りながら――

お読みくださいましてありがとうございます(^^♪

ご意見、ご感想などお待ちしております(*^_^*)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 「冬童話2022」から拝読させていただきました。 本当にこんなことにならないようにしませんとね。
[一言] 地球がそうならなように祈りたいですね。
2022/01/08 21:23 退会済み
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