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  作者: 東稔 雨紗霧
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本日の運勢〜妹の場合〜

 私は今日、最高にツイている。


 家から少し離れた中高一貫の学校に進学したため、私はバス通学をしているのだが、今日は寝坊してしまい、いつもの時間のバスに乗れなかったからいつもとは一本遅いバスに乗った。

 幸運にもそのバスで隣の席に憧れている先輩が偶々座り、少しの間だけど話す事ができた。


 授業は予習をしていなかったのにすらすらと理解出来たし、宿題の作文は先生に誉められる程に上出来だった。

 今日は体育で大っ嫌いな持久走があったうえに、快晴で暑かったけど、私が走る間は雲で太陽の光が隠れて全然暑くなかったし、運の良い事に全てが追い風になったので自己ベストになったから評価が上がった。


 お弁当は好きなおかずばかり入っていたし、デザートに苺も入っていた。


 昼休みと放課後の図書の当番では朝、バスで隣になったあの憧れの先輩と当番が一緒になったから一緒に仕事をできたし、偶々利用者が一人も居なかった上に、もう一人の当番が休みだったので二人きりだった。


 放課後にバス停までの帰り道でこれまた先輩とばったり会ったのでどうせならと一緒にバスに乗り、家の近くのバス停に着くまでお喋りをして、更にはメールアドレスをゲットした。


 そして、夜ご飯は私と姉が好きな『さわやか』という

ハンバーグ屋さんに食べに行った。


 「…と言うようなことがあったんよ!」

 と妹が興奮混じりで言ってくる。


 「へえー、良いなあ」

 「でしょでしょ?」

 「苺」

 苺はうちも好きだ。

 甘酸っぱくて美味しいから。

 涎が口の中に溜まってくる。


 「いや、苺じゃなくて先輩のくだりで共感してや!」

 そんな事を言われても困る。

 だってその先輩って知らないし、興味も無いんだもの。


 「いや、無理やさか」

 「無理でもするの!」

 話している最中なのに遮られた。


 「何やねん、その無茶な要望……大体、三ヶ月前まではピザの宅配のお兄さん、一ヶ月前まではコンビニのアルバイト、それについ最近まで図書館の職員のお兄さんが素敵!って言うてたやんか!

 相手コロコロ変わりすぎやろ!」

 まあ、ピザの宅配のお兄さんの時は妹の奢りで何度かピザを食べれたので良い思いをしたけどさ。

 ごちそうさまでした。


 「恋多き年頃なんよ。それに、今までは本当の恋とちゃうかった。私は真実の恋に目覚めたんや!

 これからは先輩一筋なんやから」

 頬に手を当ててうっとりとした表情で宙を見つめている妹。


 「その台詞何度目や思うてるん?毎回そう言いおるよな、と言うか真実の愛やろが」

 何だろう、頭が痛くなってきた。


 「気のせい!」

 「アホか!」

 妹の後頭部を思い切りはたく。


 「あれ、デジャヴ?」

 「そんな事より、今日は何入れる?」

 妹を無視し、杯を取り出しながら話す。


 「そうやなあ……」

 妹もそれを気にせず考え込んだ。


 「あ、そうだ、かき氷とかは?」

 「かき氷か……まだやったこと無かったな。よし、今日はかき氷や」


 思い立ったが吉日、早速親が居間でテレビを見ているのを確認してから杯を台所に持って行き、かき氷を作り始める。

 金、銀の杯に白い氷はとても良くえる。

 その上にみぞれをかけて二人でそれぞれの杯を指先で軽く弾いた。


 キーン


 すると、杯の中のかき氷はみるみるうちに小さくなっていった。


 「何回見てもおもろいなあ」

 うちの言葉にうんうんと頷く妹。


 「とりあえず、暑いし、私らもかき氷食べようや」

 妹の提案に賛成し、今度は自分達用にかき氷を作り始めるのだった。


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