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KILLDOLL  作者: 青空ショコラ
第2章 人形の世界
8/15

8夢

港に戻った俺たちは警官に事情聴取を受けた

いろいろ状況説明をしたがこいつらに聞いても無駄だろみたいな態度が見え透いていた

まぁ慣れっこだがな

そしてめんどくさそうな顔でもう帰っていいぞと言われ相手と似たような顔をしてゾロゾロと解散した


「チッ今日は点数なしだってよ、俺たちが見つけたのに!」


ベアは拗ねていた様子だった

俺も態度には出さなかったが内心面白くなかった

点数を貰えなかったこともあるが大破した飛行機を見つけた後救助隊の船が数隻来たが人形たちは関わる必要がないと言われすぐ港へ返された

こういう事は生まれて初めてだったことから幼稚な探求心が芽生えなぜ事故が起きたか気になり始めた

小学生の時の推理小説を読んで自分も名探偵になれるのではないかというような英雄願望の残滓がまだ自分に心の中に残っていたかもしれない

ただそれ以上に気になったのはあの少女

なにか不思議な魅力があり世界の真実が彼女にすべて隠されている

そんな空想を掻き立てるような雰囲気をしていた

まぁそんなことはない、ただの生存者だ、と恥ずかしい気持ちで自分に言い聞かせた

高校生がこの世界にまだ知らない秘密が隠されているなどという妄想を一瞬頭に浮かべてはくだらないと思い捨てる残念な諦念を僅かに感じながらも俺は自宅へ直行した


自宅の入口のドアを開け吸い込まれるようにベットへ向かった

バフンっと音を立てて仰向けになって横たわった

ガラス窓に小雨が当たっているのが聞こえた

その音がだんだん強くなり少し経ったら激しい雨となった

外の環境音が部屋に静かに響く

家の中にいる安心感が余計に眠気を誘った

俺は深い眠りについた


「きゃぁぁぁぁ!」


女子生徒が悲鳴を上げた

前を見ると胸を撃たれた三池真理が仰向けになって倒れていた

後ろには声を上げるのを必死に抑えている怯えた姉がいた


「違う、わざとじゃないんだ、事故なんだ、ほんとだ信じてくれ」


俺は救いを求めるような声で周りを囲っている生徒たちに訴えた

俺が一歩足を前に出すとみんなが後ずさる


「痛い、痛いよぉ、助けて」


後ろを見ると三池真理が血だらけの制服で胸を押さながら立ち上がっていた


「痛い、痛い、助けて、助けて、痛い」


俺へゆっくりと足を前に出して近づいてくる

そして血だらけの手を前に出して顔を触ってきた


「やめろ、許してくれ、お願いだ、やめてくれ」

「助けて、助けて、助けて」

「やめろおぉぉ!」


ドン!ドン!


ベットからすごい勢いで起き上がった

外はすごい暴風と豪雨だ、家の中がきしむ音がする

俺は両手で顔を覆い、神に祈るような声で吐露した


「とうすればよかったんだ、どうすれば」


ドン!ドン!


入り口のドアを誰かが叩いているのに気が付いた

俺はベット出て重い脚を前に出して

ドアを開けた


「助けて!」

「えっ」


三池真理が前に立っていた

いや違う

今日助けた少女だった


「看守に追われているの!助けて!」


おそらく逃げ出してきたのだろう

セーラー服のままだ、しかもすごい濡れている

ビショビショで服が重たくなっている感じが伝わる


「助けろったって看守に見つかると俺まで・・・」

「お願い助けて、助けて・・」


俺は少女の顔を無意識に夢で見た三池真理と重ね合わせた

なんだか知らないが自然と声が出た


「分かった、二階の物置部屋へ行くんだ」


俺はドアを閉めて急いで少女を案内して物置部屋に匿わせた


するとすぐ

ドアをたたく音が聞こえた

ドアを開けると看守が雨具を着て立っていた


「ここに女の子が来なかったか、セーラー服を着た娘だ」

「いや来なかった」


質問をした看守がジロジロ俺を見て家の中を覗き込んだ


「だからいませんよ」

「そうか・・・何か分かったら知らせろ」


看守は去った

俺は看守が見えなくなることを確認してドアを閉めた

二階の物置部屋へ行き少女に大丈夫だと伝えた


「ありがとうございます」

「いやいいよ、えぇと名前は?」

「あの・・その・・仙道瑠奈です・・」



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