3悲劇
そのカツアゲ事件が解決してから姉は優しくなった
相当追い詰められていたのだろう
しかし依然として人形に対する憎悪は変わらなかった
それは学校の登校時や下校時に一緒に帰るので
その時話している会話で分かった
そしてその日はやってきた
いつも通り姉と登校しているとある話を聞いた
カツアゲの主犯の黒髪ロングの女の子が退学になり
荷物を取りに来るらしい
その女の子の名前は三池真理と言うらしい
「二限目が終わったときに来るらしいよ、へへへ、ざまぁみろ」
姉は嬉しそうな、にやけ顔で言った
学校についた
この学校も俺の家のように田んぼに囲まれた平野の中にぽつんとある学校だ
こういう風景は好きだ
いつも通り一限目に数学の授業を受けて二限目に美術の授業で美術室で
絵画の歴史の授業を受けた
そこである宗教絵画に出てくる人物の話を聞いた
話を聞いているとその人物は人類の罪を自分の命で償ったらしい
そしてその人物は死後復活して神になったと
俺はもしその人間が神でこの世界を作り変えるような存在なら
人を殺すことを人形にして償うような世界にするだろうか
ましてや故意で人を殺めなかった人間も
むしろそんな神は人を殺めても許してくれそうな気がする・・・
しばらく考えているとこれが自分の中の願望に近い感情だと感じ、くだらない罪悪感でこれに関して考えるのをやめた
そして授業が終わって教室に戻ろう思ったら3年生の教室姉のクラスから女子の叫び声が聞こえた
行ってみるとなんとカツアゲの主犯格三池真理が右手に拳銃を持っていた
目には涙を浮かべ、すごい怒りの形相で俺の姉を見ていた
姉は腰を抜かして尻もちを付いている
「てめぇのせいで人生めちゃくちゃだ!この底辺高校からの唯一
の有名大学推薦合格の肩書も終わりだ
こんなに勉強頑張ったのに
家族からも責められて、、、」
「あ、あ、あぁ」
姉は恐怖でしゃべれない感じだ
俺は急いで姉の前にたち正面から三池と対峙した
「落ち着いてください、三池先輩!ここで姉を撃てば人形化しますよ」
「うるせぇ!元はといえばてめぇのせいだろうが!人形化なんか関係ねぇ!てめぇも殺してやる!」
「すみません!私が悪かったです!責めるなら私です、私が先生に言いました
ごめんなさい、本当にごめんなさい」
バァン
俺は倒れた
「いゃぁぁ!ディア!」
姉は俺に覆いかぶさった
右肩にいままで感じたことのない痛みを感じた
このままだと、
「へへ、ざまぁみろ、さあミア、今度はてめぇだ!」
「やめろぉ!」
俺は姉をどけて三池に突進して腕ごと抱きしめて上半身を覆いかぶすように持ち上げた
しかし三池はやけくそに銃を撃ちまくった
バァン バァン バァン
俺に抱きしめられた三池の撃った銃が俺の左足に三発被弾した
足の太ももの当たった弾が池に石を投げ込んで池の水を弾いて水しぶきを跳ね上げるように血が噴き出した
俺は痛みに耐えかねてこれ以上撃たせないように三池の銃を奪おうとした
手が混み合い三池がまた引き金を引いた今度は左の脇腹に被弾した
そこから俺はあまりの痛みに耐えかねて痛みから逃れるように三池から銃を力づくで奪った
バァン
俺は意識が朦朧としたが目の前の光景を見て目が完璧に覚めた
俺は尻もちをついて三池は仰向けに倒れていた
そう俺は三池の心臓を撃ってしまったのだ
そのとき胸から黒い丸い塊が表れ、そこから一斉に黒い触手のような物体が噴き出し無数に俺の体に覆いかぶさった
俺は体全体が真っ黒になり、視界が暗くなりなにも見えなくなった
そして数秒経って徐々に目の前が見えるようになり自分の体を見下ろすと
学校の制服は着ていなかった
代わりにお伽話に出てくる王子様のような白いマントと正装をしていた
自分の顔を触った、木やマネキン?のよう感触だった
そして左手の袖を捲って左腕の関節を見るとまるで店で売っている人形の関節だった
俺は人形になっていたのだ




