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異世界言ってみよう  作者: サラニネル


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続 鉄の兜はお買い得の悲(喜)劇

そして、フラムルの鍛冶屋のドアを開けた時に年季の入った鍋を持った客とすれ違った。中に入るとメガネを拭いて休んでいたフラムルが気付き、メガネをかけ確認すると相変わらずでかい声を掛けてきた。

「おう!ツッコ達じゃねえか、よく来たな!」

「なんか年季の入った鍋持ってた人が出てったけど、修理とかもすんのか?」

ツッコはフラムルに聞こえるようデカイ声で言い返す。

「ん、まあ修理もするぞ...当たり前だろ。お前の防具とかも壊れたら直してやるぞ!金は必要だがな」というとニヤリと笑った。


「そんなんするんだな、壊れたらよろしく頼むよ」

そう言い終わるとツッコは持ってきた自分達で捕った20cmぐらいの大きめの魚2匹を見せた。

「なんだあ!魚なんか持ってきたのか?」

「今、魚も少し捕っててよ、これ食ってくれよ」

「魚かあ、うまそうだな!...ったく,しょうがねえな少しは安くしてやるよ!」

フラムルは嬉しそうな顔で奥の部屋に魚を持っていくとゴンという音がした後に戻ってきた。


「で、何が欲しいんだ?」

「今日は、ボッケとアマリの装備を追加しようと思ってよ」

「種類は、どんなやつにするんだ?」

「ボッケに盾とカブト、あとアマリにも軽い防具を何か買いたいと思ってよ、予算は銅貨4000枚でなんかねえかな?」

「しかし、銅貨4000枚でか...ちょっと考えるから、その辺見てな」

そういうとフラムルはこいつらも頑張って少しは稼いできたなあと思いながら考え始めた。

ツッコは椅子に座って休み、ボッケとアマリは商品を色々眺めていた。


しばらくすると、フラムルが奥から何か入れた箱を持って来て全員を呼んだ。

「ツッコ、ボッケ、アマリ、持ってきたぞ!」

「まず、ボッケの装備だが、盾は今ツッコが持ってるのと同じ木の盾で銅貨600枚だな」

「それから、お前らには何かと世話になってるから、ツッコと同じ鉄の兜を銅貨1100枚で作ってやったぞ」

ニヤケ顔のフラムルが出したのは以前とぐろ巻いたアレに見える冑だった。

ボッケが嫌そうな顔で「それは、ウンッ」と口に出すのをツッコが無理やり手で口を塞いで止めた。

「うん?」フラムルが少し怒りの表情になりそうになる。

「う、う、運が良くなる兜って言いたかったんだよな、な!ボッケ!こんないい兜他にねえよ!」

ツッコはせっかくフラムルが作ってくれた上に安く買えるので褒めちぎる事にした。


しかし、ボッケがツッコの手を外し「僕、嫌ッァ」と正直に言いかけたが、途中でアマリが背中を思い切りつねり言葉を無理やり止められた。そして「お兄ちゃん安く買えるのに文句言っちゃダメでしょ」と耳打ちされると渋々大人しくなった。

「嫌?」フラムルがまた怒りの表情になりそうになる。

「いや、いや....嫌になってたんだよな!俺だけ、こんな立派な兜で羨ましいって何度言われたことか!」

「そうかあ!わかってるじゃねえか、この形の良さ最高だろ!」

「う、う、うん!こ、これは最高だぜ、あ、あの、後アマリの装備って何になるんだ」

ツッコはボッケの頭を持って無理やり自分も一緒に頷きながらアマリの防具の話に切り替えた。


「アマリ、お前LV幾つだ?」「え、えぇとLV3になりました」

「それならまず、この革の鎧だな、鎧の中では軽いしな」

フラムルはアマリでも着れそうな女性向けの綺麗な渋めの緑に染められた革の鎧を取り出した。

「うわぁ、これすごい、かっこいいよ」「カッコイイ カッコイイ」

アマリもドゥエンデも嬉しそうだ。

「これも以前、注文で作ったんだけどよ、色がドブの色だとあの女!この渋さがわからねえのか!...これも小さいし他の革の鎧と同じ銅貨1200枚でいいぜ!」

フラムルはお怒りだったがアマリは気に入っていた。


「そして、これの登場だあ!こいつも、まあ軽い方だしな。しかもキッカリ銅貨4000枚だ!」にやけたフラムルが思わせぶりに出したのはボッケと同じとぐろ巻いたアレに見える冑だった。しかも色も鎧に合わせて渋い緑色ぽい色だった。

すぐにアマリは涙目になり「それ、ウンッ」と口に出すのを今度はボッケが無理やり手で口を塞いで止めた。

「うん?」フラムルが、再度怒りの表情になりそうになる。

「運が最高に良くなるって言いたいんだよね!アマリ!」

ボッケは満面の笑みで答え、アマリは涙目の笑顔で頷き、ツッコはそれを見て苦笑していた。

「そんな涙が出るほど嬉しいのか!作った甲斐があるってもんだぜ!」

目頭を抑えたフラムルが感動していた。


これ以降3人の兜姿を、人づてに聞いたロルフとバルタザールにより

「ウンのつく兜の吟遊詩人のパーティ」として少しずつ酒場の笑い話として広まっていった。

なぜか、3人は街で運のつく兜をほぼ付けなかったという話もあったという。



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