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異世界言ってみよう  作者: サラニネル


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鍛冶屋の悲(喜)劇

アオイノシシは重すぎて運べなかったのでギルドで代車を借り輸送費を引くと報酬は肉と毛皮で銅貨1120枚になった。そこにツノウサギ5匹分の130枚を加え合計報酬は銅貨1250枚となった。

そしてバルに分け前を尋ねると、等分でいいといったが貢献度が高いので半分を渡し、儲けは銅貨625枚となった。


プルはギルドで、迷惑行為を報告したところ、謹慎1週間となり縄をかけられると「すんまへん、かんべんしてくださ..いつか!アタイの下僕にしてやるぅううああああん」と泣きながら激しい足踏みをして講義していた。

そうこうしているうちに日が暮れてきたので解散となった。

「今日は疲れたけど、まあまあ、もうかちゃったね。またね!」バルは鞄をポンと叩くとニッカリ笑い帰っていった。3人は見えなくなるまで手を振って見送った。途中でバルが振り返ると、恥ずかしそうにしつつも手を少し振り返した。


結界の家に帰り夕食後の雑談をしていると、ツッコがふと呟いた。

「しかしプルがいなかったら、ボーナススキル発動してなかったな」

「でも仲間になるとボーナススキル発動しないんだよね。まあ仲間の条件わかってないけどね」ボッケは頭を傾けた。

「一緒にいるだけなら、バルが爆笑した時も発動したし、仲間の条件かあ?」ツッコは考えてステータスを確認すると、そこに「仲間」という項目を見つけた。

仲間の条件:寝食を共にし、お互いに仲間と思っていること


「おい、ステータスで条件が見れたぞ。『寝食を共にし、お互いに仲間と思っていること』だってさ」ツッコが言うと、ボッケは腕を組んで考え始めた。

「うーん。それだと、仲間じゃない人がいないと使えないし、ボーナススキルは全然使えないってことだね……。でも、もしプルがいたら、いつでも爆笑したり盛り上がってくれたりするから、ボーナススキルは絶対に出るんじゃないかな?しかも下僕とか言ってたから、一緒にいても仲間じゃないし?でもなあ?」


「あいつと一緒かあ?、戦闘以外いつも、あれなら最悪だろ。頼むならバルの方がいいけど、普通にお荷物3人じゃ嫌だろしな」ツッコはため息をついた。

「そうだね、今日もバルが囮になってくれたから助かっただけだし。う〜ん、もっと強くなるか、防御ができればいいんだけど」ボッケもため息をついた。

「お兄ちゃん達、地道に頑張ろうよ」アマリが心配そうに2人を見た。

「いや、大丈夫だってLV上がったら、もっと強くなるだろ」ツッコは力こぶを作ったが、貧弱そのものだった。

「そうだよ、僕の力はこんなもんじゃないよ!もうアオイノシシだって青くなって逃げてくよ!」ボッケも胸を張った。

「んなわけねえだろ!」ツッコがボッケの胸を手の裏ではたくと、アマリも笑顔になった。


次の朝、目が覚めると、3人全員のレベルとスキルレベルが3に上がっていた。体の動きが若干良くなり、1日のスキル使用回数も12回から15回に増えた。アマリの音の保存数も3つに増えている。


「よし!今日はアマリの録音した『守りの詩』の効果を試すぞ!だが、その前にまず防具を見に行ってみるか」

ツッコの提案だった。そしてマーサに聞くと鍛冶屋へ行きなさいと簡単な地図を書いた紙を渡された。

そして市場の近くの指定の場所に行くと金属を叩く音が響く店を見つけた。その入り口の壁に貼られた鉄の看板は魔法の効果か、錆びひとつなく、無骨な文字で「フラムルの鍛冶屋」と刻印されていた。

シンプルながら緻密な模様がデザインされた鉄の扉を開けると、大きな呼び鈴がけたたましい音を鳴らした。

店の中は武器や防具よりも、鍬やスコップ、ヤカン、鍋、呼び鈴といった実用的な生活用品であふれていた。奥が工房のようで、そこから小柄な丸眼鏡をかけたドワーフが汗を拭きながら出てきた。


「見ない顔だな、俺はフラムルだ。なにが欲しいんだ」フラムルの声は見かけによらず、かなり大きかった。

「えーと俺たち、防具探してるんだ、あと銅貨1500枚以内で」ツッコが少しビビりながら言う。

「声が聞こえんぞ。もっと大きな声で話せ!」フラムルはぶっきらぼうに言う。

「ドワーフさん小さいのに、すごい声がでかいね!」ボッケがツッコに言うと。

「小さいだと!バカにしにきたのか!」

フラムルが怒り出したため、ツッコは慌ててボッケの頭をゲンコツで殴った。

「だあ!すいません、そんな気ないです、こいつが失礼なこと言って申し訳ありませんでした」

「すいません。申し訳ありませんでした」ツッコとアマリの冷たい視線を感じながらボッケは急いで謝った。

ツッコとボッケが頭を下げると、フラムルはそれをじっと見て、頭をかきながら「わかったよ」と頷いた。


フラムルが落ち着いたのを見るとツッコは近くに行き、大声で言った。

「俺たち、防具探してるんです! あと銅貨1500枚以内で!」

「しかし、ヒョロイ新人だな、大丈夫か?そんだけしかねえなら木の盾(小)だな、他も見たいなら、そこだ」フラムルは防具売り場を指差すと、売り場にある椅子に座った。


ツッコは木の盾を手に取って考え始めた。

「とりあえず、この木の盾(小)なら持てそうだし、銅貨300枚なら、これ買ってくか?」

その横で、ボッケは鉄の鎧を持ち上げてはガックリと肩を落としている。

「この鉄の鎧すごいいいなあ、でもこれ重すぎだよ....」

アマリは鎖帷子鎧の値札(銀貨120枚=銅貨12000枚)を見てビックリして呟いた。

「高ッ!」

3人は三者三様に迷い、なかなか決まらない。フラムルは呆れたように見ていたが、ドゥエンデが近くで商品を見ているのを見て、「イタズラすんなよ」と睨みつけた。すると、その声の大きさに慌ててアマリのフードの中に隠れた。


相談した結果、1人しか「守りの詩」はかけれらないので、その1人を囮にすることにした。その結果、囮の一人分の装備でできる限り高くしようと木の盾(小)、銅貨300枚と革の鎧、銅貨1200枚の合計銅貨1500枚で買い、ほぼ、お金がなくなった。

「お前ら、何を狩りに行くんだ」一人分の防具しか買わないのを見て、フラムルが質問してきた。

「ツノウサギだよ、余裕だって!」ツッコが笑った。

「僕たちもう、何匹もとってるんだよ!」ボッケも胸を張った。

「お前ら、命は大事だぞ!死ぬなよ!」フラムルの真剣な眼差しが、辛かった。

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