聖女モニカは婚約を破棄され嵌められたので武力行使致しますわ
「モニカ。今日でお前とは婚約破棄させてもらう。 散々アナスタシアに嫌がらせをしていたのはとっくに調べがついているのだからな」
そう息を荒げて王家主催の夜会の全面で唐突に告げてきたのはロズワルド・バルトニア殿下だった。
「………………………はいっ?」
モニカは思いも寄らない疑いをかけられたことに、思わずいつもなら出さないような声が出てしまう。
「あの……………ロズワルド殿下。 お言葉ですが私はそのような行為をした事は一度も…………」
「嘘をつくなっ!! アナスタシアがお前からいつも陰で陰湿な嫌がらせを受けていた事を私に泣いて報告してきてたんだ。 それに城内の兵士からも同じような報告を受けているんだ!」
なるほど………
陰でロズワルド殿下に媚びを売っていたのは知ってはいたのだけれど、要するに私はアナスタシア・ブルンヘルムに嵌められたと。
あの子はブルンヘルム辺境伯家の三女で毎年多く雪の積もるエレファン山脈に囲まれた土地からかブルンヘルム家は交易が止まる時期がある。そのせいで財政難とも知っていた。
だから私も元々は貴族ではないのだけれど貧しいという意味では似た境遇もあり同情から放っておいたのだけれども……………
これは一本取られましたわ。
ロズワルドの隣で先程まで涙を浮かべていたアナスタシアの顔を見ると、したり顔を決め込みいかにも悪役令嬢といった様子だ。
あら……………そう。 それがあなたの本性って訳ね。
婚約破棄については私にとってはさして問題ではないのだけれど。私を育ててくれたお父様やお母様の事が気がかりだわ。
モニカ・サンタマリアは元々は平民上がりだ。
この世界では希少な聖属性魔法が使え、魔力量も多かった事からたまたま勇者パーティーに選ばれ、功績から聖女という称号を授かった。そして魔王討伐後には侯爵位まで貰い貴族にまで成り上がった。
ただ平民育ちのモニカには貴族という世界は色々と窮屈で作法やら性に合ってはいなかった。
私自体は貴族社会から追放されたところでいつもの生活に戻るだけなのでこちらとしては何の未練もない。
ただ一点、親に楽をさせてあげたいという理由からロズワルド殿下と婚約を結んでいたのだけれども。それも今夜で白紙に戻るとなると、お父様とお母様にはまた心配をかけてしまう事になるわね。
ただ誤解を解いてはおきたい。濡れ衣を着せられて終わりになるのは私としても釈然としない。魔王討伐の頃から何度もお世話になった陛下ならきっと正しい判断が出来る筈だわ。
「陛下は何てお考えなのでしょうか? この国に尽くしてきた私がそのような事をするとでも?」
「モニカ・サンタマリア。 お前は聖女でありながらアナスタシアの私物を盗み、それを自分の物としたり、アナスタシア・ブルンヘルムに暴言や数々の嫌がらせをした。 その行いはとても勇者と共に魔王を討ち破った聖女の行いではない。 よって聖女の称号と侯爵位を剥奪とする」
陛下まで唆されているとは。元々ロズワルド殿下を溺愛していたこともあるだろうが、よくもまぁちゃんと調べもせずに次から次へと根も葉もない事が出てくるのをものだ。
このことを陛下の隣にいるベンリッヒ宰相はどう考えているのかしら?
流石にこのお馬鹿二人みたいな事は言わないと思うけど
「陛下。 彼女にはまだ余罪があります。 モニカ・サンタマリアは裏でこの国を乗っ取ろうと企てる動きが見られます。 そんな危険な彼女を剥奪だけにするのは些か危険では?」
ええっ………あのベンリッヒ宰相まで。
ここもアナスタシアと裏で繋がっているの。これは私が考えている以上にアナスタシア・ブルンヘルムは狡猾な女だったということね。
正直侮っていたわ。
戦闘とは無縁なこの貴族社会では私なんて何の横の繋がりもないただの小童に過ぎない。だから権力で潰そうと思えば今回のように簡単に潰せるのかもしれない。
にしても魔王が討伐されたら今度は下らない権力争いに巻き込まれるとはこの王国も、腐った貴族達もどうにもならないわね。
深い溜息をつきモニカは今自分に起きていることを半ば受け入れようとした。反論したところでまた違う波風が立ち、貶められることを容易に想像出来たからだ。
この件は一旦舞台を降りて、母国に戻っている勇者アルスに相談しに行こう。それに不可解な事が多すぎる。
モニカはそう考えたのだが、夜会はそれだけでは終わらなかった。
「私は元々モニカと婚約なんて反対だったんだ! こんな田舎臭い女、それも従魔だか知らんが醜い獣まで引き連れて、獣臭いんだよ。 貴族の作法も大して分からんような田舎娘なんて私とは到底釣り合わない。 それに比べアナスタシアは作法も美貌も両方持ち合わせている。 お前とは雲泥の差だ」
「うふふ。 ロズワルド殿下ったら、あまり言い過ぎるとモニカ様が可哀想ですわ」
ロズワルドの腕を組み、強調した胸を密着させながらアナスタシアは、モニカを嘲笑うかような笑みを浮かべた。
「なん…………ですって?」
それまでは堪えていた感情が沸々と湧き上がってくる。
確かに私は田舎臭いかもしれない。平民育ちでお洒落だってまともに受けた事もなければ魔王討伐の時だって戦う事に必死でお化粧だって買って楽しんでいる余裕なんてなかった。
聖女と呼ばれるには、平凡な顔立ち、女としての身体も出るとこがアナスタシアみたいに出ていないし、生まれてから既に貴族だったアナスタシアと比べられたら振る舞いも天と地ほど差がある。ぱっと見どちらが聖女かと聞かれたら誰もがアナスタシアと言うだろう。
だとしてもだ、さっきからそれを夜会の場でそれも皆がいる前でいい大人が声を大にして言う台詞か?
顔の事は私が一番知ってる。元々の顔立ちもあるが魅せる為の化粧も着こなしもアナスタシアには勝てない。だからそこをどうこう言われても元が普通なら限界がある事を私自身が一番よく分かっている。
たけど従魔達を罵った事だけは許せない。
今は私の中に隠れて見えないが、魔王討伐をする為には勇者達だけでなく従魔達がいなければ魔王討伐なんて到底成し得なかった。
そんな可愛い子達が私達の為に何の見返りもなく忠誠を誓い、何一つ称賛も浴びることもなく健気に寄り添い尽くしてきたというのにそれを獣臭い?醜い魔獣?ありえないでしょう。可愛いこの子達がどれだけ活躍したか、どれだけあなた達を救ってきたか、旅をする中で数えきれない命をどれだけ救ってきたか何一つ知らないくせに。
「ロズワルド殿下。 今のお言葉取り消しては貰えないですか?」
「何を取り消すというのだ? 全て本当の事だろう。 田舎丸出しの顔も、気品のない振る舞いも、獣臭い体臭も醜い魔獣も。お前みたいな女が聖女だとは本当に聞いて呆れるわ。 この醜女が!」
―――っ!!
この男は…………こんな馬鹿な男と私は結婚しようとしていたのか。ここまで言われると流石に心に響くものがあるわ。
誰も止めようとしない空気も、それに加担する周りも、腐った貴族社会も、本当に吐き気がする。
「それになんだその顔は? 私に楯突くというのか? それは国家反逆行為とみなしていいんだな?」
「…………………ロズワルド殿下が何を仰っているか分かりません」
本っ当に馬鹿馬鹿しい。国家反逆罪? 何も調べもせずに一方的に私を罪人に仕立て上げておいて、よくもまぁそんな事を軽々しく言えたものだ。そこに一番怪しいアナスタシアという存在がいるというのに本当に誰も分からないのかしら。
ここまでくるといっそのこと国ごと滅んだ方がいいとすら思えてきてしまうわ。
鋭い眼光をロズワルドに向けると、その殺気に一瞬怯んだようにも見えたが、ロズワルドは気を取り戻したかのように手を掲げ会場にいる騎士に命令を下した。
「モニカ・サンタマリアを国家反逆を企み私に殺意を向けた。 よって反逆罪として今ここで処刑する!!」
会場にいる兵士たちがモニカを取り囲み剣を向ける。そしてロズワルドの一声でバルトニア騎士団も続々と会場に集まってきていた。その中には何度も遠征で見知った顔も多くいた。カイン団長もその中の一人だった。
切り込んできた一人の兵士の剣をモニカは無防備のまま受けた。
その瞬間、誰もが死んだと思った。振り抜いた剣先はモニカを確実に捉え首筋から胴体に向け刃が貫通する筈だったからだ。
「あらあら? これはいけないわね。 私に剣を向けるなんて。 あなた死にたいのかしら?」
何重にも重なった光の壁が剣を一切通さず、振り抜こうとした剣はそれどころか刃毀れを起こしていた。
「なっ!」
動揺した兵士は後退り、使えなくなった剣を見て驚いている。ロズワルドもその姿を見て信じられないといった様子だったが怯む事は許されない状況で更に指示を出す。
会場にいた冴えない貴族達は慌てて逃げ出し、先程までの華やかな夜会とは一変、辺り一面戦場モードに切り替わっていた。
「聖女とはいえ所詮女だ! 勇者がいなければただの回復魔法と気持ち悪い従魔を従えるだけの戦闘では役に立たない後衛職だ! 一斉に斬りかかればこちらが有利なんだ。 全員で斬りかかれ!!」
逃げ惑う貴族達を尻目にモニカは一歩も動かずにその姿が消えるまで目で追っていた。
もうどうでもよくなってきたわ。
この国も、薄汚れた貴族達も全て。
私を罵倒し、嵌めたロズワルド殿下にアナスタシア。あなた達二人は許さない。
私に剣を向けるのならばそれ相応の覚悟と責任は取って貰いますわ。
「権力で勝負するならまだしも、武力で私に勝負するなんて舐められものですわねロズワルド殿下」
「舐めてるのはそっちだモニカ! こっちには騎士団もいるんだ! 数も500を超えてるんだぞ、たかが一人の貴様がかなうわけないだろう!」
「ふふふふ。 500や、1000程度で魔王が倒せるなら最初から勇者なんて必要ないでしょう? あなたの脳みそは豆腐か何かでできているのかしら? 余りにも可笑しくて笑ってしまいますわ。 私に武力で勝負するならせめて勇者アルスを呼んでおいた方がよかったのでは? まぁ、あの方が私に剣を向けるとは思えませんけど」
「ほざけ醜女がっ! 貴様なんて屈強なバルトニア騎士団がいれば一瞬だ!」
「へぇ。 ならそうして貰おうかしら。 出ておいで。 フェルン。 ポチ。 シエル」
召喚され光を浴びながらモニカの隣からゆっくりと姿を現したのは神をも喰らうと言われる大狼【フェンリル】と虎の異端者【白虎】、神秘の霊亀【玄武】だった。
巨大な3体の従魔は凄まじい殺気を放ち、会場全体を包み込む。聖女と聖獣が騎士団を含め、その場にいた全員を存在だけで武力の差を思い知らせるには充分過ぎるほどの圧力だった。
異質という表現は正にこのことだ。
先程までただの女だと思っていた聖女が、人ではない殺気をこちらに向け、獣魔は最早大陸を脅かす程の巨体な魔獣になり、一匹ですら国をかけて戦わなければ到底勝てるとは思えないほどの殺意をそれも3体同時に向けられている。
「これが魔王を倒したパーティーの一人…………聖女だと? これではまるで………魔王ではないか」
慄くロズワルドにモニカは不敵な笑みを向けロズワルドにこう言い放った。
「こんな国、解体してお仕舞いなさい!」
けたたましい咆哮が会場を襲い、その場にいた何人かは気を失う。騎士団長のカインですらまともに動けない程の威嚇だった。
「あ………ああ…………」
「カイン団長。 あなた達とは長い付き合いですわ。 ですのでその場でジッとしていなさい。 死にたくなければの話だけれど」
「くっ…………」
その場にいた騎士団を他所に3体の聖獣が暴れ出し、王城は凄まじい爆音と共に崩れていく。
何人かの兵士は剣を向けモニカに斬りかかるが同じく光の壁に遮られ、かすり傷一つモニカには与えられない。それどころか幾つもの放たれた矢も無情にもモニカに届く前に力をなくし床に落ちて転がっていく。
悪夢のような光景だった。
何百年とある歴史あるバルトニア王国がたった3体の聖獣と聖女の手によってまるで積み木を壊すかのように簡単に音を立てて崩れていく。
成す術がない。自然災害にも似た感覚で茫然とロズワルドは見ているほかなかった。
これが聖女。魔王を倒した勇者パーティーのうちのたった一人の力なのか。
幾つもの大型魔獣を倒した事のある屈強なバルトニア兵士達ですらモニカ一人という人間を相手にその場から一歩ですら動かす事が出来ないというのだ。
魔王を討伐したパーティーが人外な存在とは聞いていた。だがそれは勇者が特別だから誇張されての事だと思っていた。
それが聖女ですら人の域をゆうに超える存在だなんて
こんなのかなう訳がない…………
轟音と煙が舞う中で唯一分かるのは、跡形も無くなるほど崩れ去ったバルトニア城だった。
「あ……………ああ…………バルトニア王国が………俺の国が、たかが一人相手に…………こんな簡単に………崩れていく……そんな…馬鹿な…………」
膝から崩れ落ちバルトニア城を失ったロズワルドの隣で顔面蒼白になったアナスタシアにモニカは話しかけた。
「あなたの首………貰ってもいいかしら?」
「ひっ…………ぁぁ………」
殺気を浴びせるとアナスタシアは白目を向きその場に倒れ込んだ。
城壁が崩れ、暗く広がった夜空から光を浴びながら1人悠々と立つその姿はアナスタシアから見たら悪魔か魔王にでも映ったのだろう。
数々の宝石が散りばめられたスパンコール色の綺麗なドレスの足元からはチョロチョロと滴る液体が床を濡らしていた。
「あらら。冗談ですのに。 それに淑女たるもの社交の場でお漏らしとは、あなた作法がなっていないのね。 綺麗なドレスが台無しよ」
「あっ…………あ………」
「恐怖で言葉もまともに喋れないのね。 まぁ仕方ないですわね。 私に喧嘩を売ったのが間違いだったのですわ。 ロズワルド殿下、この事はちゃんと私も調べてみますわ。だからそこのアナスタシアだけは絶対に逃さないように捕まえておきなさい。 それが出来ないようであればどうなるか分かっていますよね? あと、下らない事や刺客を私や故郷に差し向けるようなら次こそは…………お分かりになりますよね」
モニカが殺意にも似た笑みをロズワルドに向けると、涙を溜め呆然自失しているロズワルドはモニカと目も合わさずに首を縦に振った。
「はぁ……自業自得だわ。 暴言やら何やらこんな酷い事を私にしたのだもの。ロズワルド殿下、あなた殺さなかっただけでもありがたいと思いなさい。 本気で私があなたを相手にしたら今頃10000回は死んでいますわよ。 この国を潰す原因を作った無能な自分を恥じなさい。 この無能殿下!」
「―――っ」
ロズワルドは力なくその場で倒れ込み、騎士団長のカインに支えられないと意識すらまともに姿勢を保てない状態にまでなっていた。
「あら………こんな顔、何処かで見たことあるわね。 確か…………西のウォール街の町外れに多くいた廃人と一緒の顔…………………まぁ、そんな事どうでもいい事ですわね。 さて、スッキリもした事だし………帰りましょうか」
可愛い顔をした従魔の頭を撫でて跡形もなくなりかけたバルトニア城を聖女モニカは後にした。
◇
それから勇者と会い、特殊鑑定士により、アナスタシア・ブルンヘルムはユニークスキルの【魅了】によってロズワルド殿下やベンリッヒ宰相、外にも数多くの人間を操っていた事が分かった。
たかが一人の女に国ごと操られそうになるとはバルトニア王国も地に落ちたものだわ。
それと下らない事をしたアナスタシアも今頃牢獄で判決を下されている事でしょう。
ブルンヘルム家がこの先どうなるか私は知らないけどちゃんと責任はとって貰いますわ。
全てが終わり自室でゆっくりとお茶を飲みながら対面に座る勇者アルスは半ば呆れながら質問をしてきた。
「なぁモニカ」
「何、勇者様?」
「何だよその気持ち悪い呼び方はよせよ。 あの全壊したバルトニア城ってやっぱりモニカがやったのか?」
「ええ。 そうよ。 だって皆して私を殺そうとしてきたのだもの。 怖くて抵抗したらお城が壊れちゃった」
「壊れちゃった♡じゃねぇよっ! 大陸一のバルトニア城が跡形もなくなってるじゃないか!」
「仕方ないじゃない。 私だってただで首をあげるほど安くないわ。 それどころか私だって聖女という称号も爵位も全て失ってただの平民に戻されちゃったし、それにまだ結婚もしてないし、 お父様やお母様にだって可愛い子供を見せてあげられてないもの。旅が終わってからの人生設計が全て台無しになってしまったわ」
「まぁ。 そりゃそうだろうけど。 お前なら結婚出来るだろ? 可愛いし、強いし、ずっと戦ってきてお前ほど信頼出来る相手は外にいなかったからな……。 聖女だろうがなかろうがお前の魅力は変わらないだろ」
「あら? そんなことアルスから言ってくれるの? 凄い嬉しいわ。 なら私を貰ってくれる? このままだと私、指名手配になって死ぬまで永遠に大陸から追われる事になりそうなの。 だから私を守ってくれる勇者様を探してたの」
「ええっ………」
「このままだと私…………行き遅れちゃうわ」
「ちっ……………仕方ないな。 誰も貰ってくれないなら俺が貰ってやるよ。 ちゃんと死ぬまで俺が守ってやる…………」
アルトは照れ隠しなのかソッポを向いて話した。横顔からは火照っているのかモニカからは充分わかるほど耳が真っ赤に染まっていた。
「やった♡ 死ぬまで一生働いてねアルト♡」
「お前、本当は魔王なんじゃないかっ!? そこは死ぬまで一生一緒にいようねっ♡だろ!」
「あっ、そうだったわ。 駆けつけてくれてありがとうっ。 愛しているわアルトっ♡」
こうして勇者と元聖女の二人は新しい人生を二人で歩み始めた。そして3年後に新しい生命が、またこの世界に産み落とされ数々の伝説を作っていく事を二人はまだ知る由もない。
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