新たな勝ち組と負け組
最初のBI支給から年経過した…。
当初はみな手探りでBIと向き合っていた。
多くの問題を乗り越えようやく、この新しいシステムにも慣れつつ
とはいえ、日本の雰囲気は、かつての閉塞感から豊かさへと変わりつつあるそんな気がしている。
最初のBI支給から年経過した…。
当初はみな手探りでBIと向き合っていた。
多くの問題を乗り越えようやく、この新しいシステムにも慣れつつ
とはいえ、日本の雰囲気は、かつての閉塞感から豊かさへと変わりつつあるそんな気がしている。
30代主婦 夫 子供二人 BIを21万円受給
「BIと初めて聞いたときはとても胡散臭かったんですよ。本当に…。でもうちは今の生活がギリギリでしたし。子供もいるので毎月21万円はありがたかったんですね。今は旦那の収入と私のパートタイムで生活は、ゆとりがあります。今は家族で食事をとることも増えました。夕食は皆で取っています。昔の生活では考えられないですね。」
20代後半 シングルマザー BI 14万円受給 他のシングルマザーと同居
「わたし、旦那のDV原因で離婚したんですけど、アルバイトと水商売しかないしスキルもなかったんで実家で暮らしていたんですね。今はほかのシングルマザーとルームシェアしながら暮らしています。パートは週4日14万円は稼げます。夜の仕事はしなくてもいいけど、お金が必要な時だけしてます。今ですか?凄く楽ですよ。」
多くの若い世代。特に子育て世代は、生活が豊かになった。
いっぽうで負け組になったのは一部の高齢者だった。
70代男性 BI 8万円
「BIのせいでわしの人生はめちゃくちゃだ。お前たちのせいだ。お前ら若い奴が馬鹿なことをしたせいで。子供も嫁もどっかに言っちまった。今じゃ、この広い家で一人暮らしだ。
どの面下げてインタビューなんてしている?8万円でどうやって暮らして行けと?
「…ありがとうございました」
今日は平日で陽は暮れかけていた。けれど、河川敷の広場にはスポーツやレクリエーション楽しむ親子が幸せそうに遊んでいた。BI以降よく見られる光景だ。この暖かい姿をみているとBIが実現してよかったなと思う。
「ねえヒロ。」
長い黒髪を耳にかけながらユリがつぶやく
「どうかしたか。」
「私たちのしたことは本当に正しかったのかな」
ユリはピンクの可愛らしいクロックスを眺めながら呟いた。
河川敷の夕焼けは河に揺らいで反射している。
BIで勝ち組になった家族にインタビューするメンバー。その前にヒロは昔のアップロードした動画を見るのだが