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茶封筒

 大学入試の結果を伝えると、オッチャンはオレを食事に誘った。


 その頃にはオレにも事情が見えてきて、部活や受験勉強を理由に、オッチャンと母が二人になれる様に気を配っていた。だから、オッチャンと会うのは少し久し振りだった気がする。



 オッチャンが指定したのは、ホテルの高層階のフレンチレストラン。無駄に夜景が綺麗な窓際のテーブル席に、男二人で向かい合って座る。食後のコーヒーが運ばれてくる頃、オッチャンは愛用の仕事鞄から茶封筒を無造作に取り出した。


 初めて手にする厚みにビビっていると、合格祝いにそれで免許を取れと告げられる。ただし、条件が一つだけつけられた。男のオートマ限定免許はとにかくダサいから、必ずマニュアル免許にしておけと。


 何のことかよくわからなかったが、スポンサーの言うことには大人しく従って、マニュアル車の免許取得コースを申し込んだ。



 運転実習の補修を幾度か受けながらも、数ヶ月後にオレは自分の顔写真が入ったカードサイズの身分証を手にしていた。

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