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ステーキハウス

 ある年の暮れ、オレと母にプレゼントを渡しながら「自分の家族にはもう何年もプレゼントなんて贈ってない」とオッチャンは漏らした。



「たまに仕事が早く終わって家に帰るだろ。そうしたら、さっきまでついてたテレビとか部屋の照明があっという間に消えて、みんな自分の部屋に入ってしまうんだよ。今日だってクリスマスなのにな……」



 オッチャンが予約してくれたステーキハウス。


 ビールで口が滑らかになったのか、そんなことを漏らすオッチャンを見たのはこの夜が初めてだった。横の席に視線を向けると、ただ黙ってピアノの生演奏に耳を傾ける母の横顔。



 中学生のオレはどう答えれば良いのかわからず、口内の分厚い肉をいつまでも噛み締めていた。

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