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【87】
私は戻ってきた。
ここ、ヴェルドゥールへ。
グリンダリアは菫色の瞳を輝かせて。
「まぁ、こんな事って初めて!『女神』が戻って来るなんて…。長く生きてみるものね」
なんて言う。
ジェラルドさんは、にっこり微笑んで。
「おかえりなさい」
と、ひと言言って、そっと抱き締めていつものように額に口付けをくれる。
「ほら、ヨーコ、早く行きなさい!!貴女の事を待ってる人が、封印の神殿にも居るわ」
白金の髪の少女が急かして言う。
「行こう!」
その声の主は、濃紺色の髪を揺らして、手を差し出している。
私はその手を取り、足早にこの場を後にした。




