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【79】
ゴルデイ国を離れる日が来た。
空には太陽が昇り、まだ弱々しい光だけど灰色だった世界に少しずつ色が戻ってきた。
いつか元通りの国に、色鮮やかで太陽が眩しいほどの国に。
* * *
私は帰りもシュカと一緒に馬車に乗る。
馬車が揺れる度に瞼が重く感じる。
ん~~、眠~~~い…。
そう言えば、最近あの時の夢は見なくなった。
もう、夢の中でしか会えない両親。
いいよね、思い出にしても…。
独りは淋しくて悲しくて……。でも、もう独りじゃないから。
シュカも居る。
ジェラルドさんも居る、グリンダリアも。
そして、アースレイも。
必要としてくれる人が居るというのは、嬉しくて幸せで――何より満たされていくこの気持ち。
この先、何があっても、忘れない!
この気持ちだけは――。




