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【72】
――処刑当日。
朝から、異様な雰囲気が立ち込めている。
城下の大広間には処刑場が設置され、否応無しにも準備は進んでいる。
さすがに食事を取る気にもなれなくて、椅子に座って時間が過ぎるのをただ待ってるだけ。
「ねぇ、シュカ…」
傍には人の姿をしたシュカ。
「何だ?」
「私って本当に『女神』?それとも『魔女』?」
どうしてこんな質問をしたのか、自分でも分かっていない。
そして、どんな答えを欲しているのかも。
シュカは答える。
「我にとって、ヨーコは『女神』でも『魔女』でもない。我の全て、愛しい人だ」
「愛されてるって事?」
「愚問だ」
「なんか、それって盲目的過ぎ」
思わず、苦笑してしまう。
「何を思っている?」
「え?」
「処刑の事か?アースレイの事か?これから先の事か?」
「う~ん…全部かな…」
優しい瞳が私に向けられている。
黄赤色の瞳が……。
「いつまでも、綺麗な色でいてね」
シュカは少し不思議そうな顔をしたけど「ヨーコが望むなら」と言ってくれた。




