【70】
「どうしました?さっきから溜め息ばかり…。ヨーコさん」
「え?」
私、そんなに溜め息ばかり付いてた?
“ごめんなさい…”大切な話があるからと、私の部屋を訪れたジェラルドさんに謝る。
「――アースレイと何かあった?」
いつもと変わらない優しい緑の瞳を向けてくれる。
「いえ…。えーっと、何て言うか…」
「あいつ、無茶な事でも?」
突然、私の頭の中にピカっと閃くものが来た!
「もしかして、結婚話!進んでる?」
「さすが『女神』!鋭いね」
ちょっと、冗談のつもりで言ったのに~~!信じられない~!
開いた口が塞がらないってこの事ーーー!!
「な、何で?勝手に、そんな話になってるのっ?」
「アースレイの事、嫌い?」
「好き」
「なら、良いのでは」
え?私、今“好き”って言った?
金髪の青年はクスクスと笑ってる。
あ、なんか嵌められた感じが…。
「ヨーコさんのそういう所、好きですよ。俺の前だと無防備って言うか」
それって、褒めてるの?そんな所、褒められてもちっとも嬉しくな~い!!
「それより、明日の件ですが、どうします?」
ジェラルドさんの瞳が真摯に変わる。
「俺としては、立ち会う必要は無いと思うのけど…」
――明日は公開処刑の日。
「…アースレイは何か言ってた?」
「いいえ、特には何も」
「そう」
「それと、もう一つ」
「はい?」
「オクサーナ姫がお会いしたいと」
「……私に?」




