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女神降臨  作者: 塔子
65/103

【64】

きっと、私はアースレイの事が好きなんだと思う。


でも、どうしてはっきりと好きって言えないんだろう?


臆病になってる。自信が無い。怖い。


規則正しく回っていた歯車が、上手く噛み合わなくなって全てを狂わせてしまう。


なんだか、そんな風に考えてしまう。



“ここに居る”



私はそう決めた。決めだけど…。


私の未来は何処へ向かっているのだろう?







   *   *   *







朝。寒くてなかなかベッドから出られない。でも、思い切って着替え始める。



「何か、あったか?」



シュカが尋ねてくる。昨夜、眠れなかったのがバレている。



「う~ん、何も無いよ」



そう言いながら、背中側にあるボタンを手を背に回して外す。


シュカはそれ以上何も言わず、背後に立ってボタンを外すのを手伝ってくれる。



「ありがとう。でも、どうして毎日ドレスなの?」

「……」



今日のドレスは黒色。自分でも分かってる、お子様体型には似合わない。


それなのに、ゴルデイに来てからこの着飾りよう。


シュカは、何も言わず髪を結ってくれる。


櫛で梳くぐらい自分でって言ってるのに、それすらさせて貰えない。


ちょっと過保護すぎる!って思うけど。



「やっぱり、似合わないよ。私には」

「そんな事は無い」



きっぱりと返される。


シュカの黄赤色の瞳が“ご褒美下さい”って言ってる。


身を屈めるシュカに私は彼の睫に唇を寄せる。ほんの少し触れるか触れないか…。


シュカは照れたように、安心したかのように一瞬微笑んだ。


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