【53】
“ゴルデイ国に行きたい”て、今日こそ言おう!と執務室に向かう。
意を決して、気合を入れて!
「おはよう!ヨーコさん!」と、朝からご機嫌の良い声。
突然、目の前が真っ暗に!いったい、何~~?
ジタバタと身体を動かそうにも動かない。ガシっと抱き締められている。
「ちょ、ちょっと!ジェラルドさ~ん、止めてよ~~!放して~~!」
「教えてくれたら、放してもいいですよ」
「な、何を?」
「昨日、あの後、アースレイと――」
「昨日?アースレイ…?……っ!!!!」
「続き、どうなったか聞かせてくれませんか?」
そんな爽やかな笑顔を見せられても。
「な、何もありませ~~ん!続きなんて有るわけないでしょう!!」
「あ、そうなんだ…。なんだ、残念」
残念?なにが残念なんですか~?
もう、最近、頭痛や目眩がして、倒れそう。むしろ倒れたいかも。
執務室内。
私の前には書類を持ち、机に向かってるアースレイ。
青灰色の瞳は勿論紙面に。私の方を少しも見る事無く。
「で、何しに行きたいんだ?ゴルデイに」
「何しにって……」
言えるはずも無い。アースレイが他国の姫と結婚するという話を確かめたいなんて。
「で、俺達が何しに行くか、知ってるのか?」
「うっ…!」
正直、知らない。でも!
「行きたいの!一緒に行きたいの!アースレイと一緒に居たいの!!」




