【52】
「目ェぐらい、閉じろよ」
「ちょ、な、何…す……ん…ん…」
口付けが深くなる。
何が何だか分からない!どうして、こうなっちゃうの~?
利き手の手首を掴まれてる。
抵抗出来ない!!それより、頭の中で鐘が鳴ってる。
身体中の血が、全身を駆け巡ってるのが分かる。
「あ、タイミング悪かったようだね」
だ、誰?
誰だか分かんないけど、私を氷の瞳を持つ男から解放してくれた声の持ち主に感謝!
「ジェラルド…!」
「えぇっ?」
アースレイの声にびっくりして、私も彼と同じ方向を振り返ってみる。
黄金の髪が風に優しく揺れている。アースレイを見る瞳はまるで緑の雷のよう。
「ジェラルドさん…」
「あぁ、すいません。父が心配して…。『女神』が陛下の居場所を尋ねて、仕方なく答えた、と」
うっ!やっぱり、あれってマズかったんだ~!言い難そうにしてたもん。
「気になって来てみたんですが、とんだ邪魔を。どうぞ遠慮無く続きを」
と、言ってきびすを返し去って行く。
はぁっ?続き~?出来ますか?出来ません!しません!絶対にしません!
隣に居る青灰色の瞳を見上げる。
顔が少し赤い?たぶん、私はもっと赤い。
泣いたり、怒ったり、赤くなったり。
短時間でこんなに感情が変わりに変わって。
目眩が…。




