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女神降臨  作者: 塔子
49/103

【48】

吹きさらしの見張り塔。



「風、少し弱くしようか?」



両腕を差し出し、手のひらに赤い炎が燃えている。


背後にシュカが立つ。彼の腕が私の腕を支えるように添えてくる。


二人の影が重なる。


赤い炎は光線となり、空に吸い込まれていく。



―――?!



私の腕を離してくれないでいる。


向かい合っていない分、表情が分からない。何を思ってる?



「…シュカ、風、弱くなったよ」

「――ヨーコ」

「ん?」

「…ヨーコ」

「なぁに?」

「ヨーコ」



何度も私の名を呼ぶ。


もどかしい気持ちになる。優しい声が心に沁みる。


どうして、私は『ヨーコ』なんだろう?



「ねぇ、私、似てる?」

「………?」

「えーっと、その~、シュカの想う人と」

「………」

「時々ね、遠い目で私を見てる。懐かしい目っていうか。私を通り過ぎて違う誰かを――」

「……」

「あ!別に嫌だとか、止めて欲しいとかじゃなくて――嬉しいの!!」

「嬉しい?」

「だって、シュカの瞳が見れるから。綺麗だし、好きだから」



――シュカの瞳って、綺麗。私は好き――




「あれから、時間もいっぱいあったし私なりに考えたんだけど。私、この世界に居る事に決めた!」

「……」

「シュカが想う人と出会えるまで、ここに居る」

「…ヨーコ」

「独りで居るより二人の方がきっといい。だから…」



シュカが私を見てる。あぁ、また、あの目。


今もきっと、その人の事を思い出しているに違いない。



「…そうだな、ヨーコ。二人で居よう」





――二人で居よう――



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