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女神降臨  作者: 塔子
43/103

【42】

ジェラルドさんは、優しい。


あれ以上、私を困らせる事無く神殿まで送ってくれた。


部屋に入ると「おかえり」と、シュカが迎えてくれる。


私は「ただいま」と、小さく答える。



「どうした?何かあったのか?」



シュカは、鋭い。


きっと、私自身より私の事、知り尽くしてるんじゃないかって思うほど。



「ん?どうして?」



ちょっと惚けてみる。



「レイか?それともルドか?毎日、あやつらと会っているのだろう?」



ふぅ~。


心の中で息を大きく吐く。


アースレイも相変わらず私の事邪険に扱うし、ジェラルドさんは…。


まさか、告白されるなんて。しかも、あんなに求愛されて――。


――求愛?


自分で言ってて、顔が赤くなる。


そんな私の微妙な変化も、シュカは見逃すなんて有り得ない。



「ヨーコ、我はどちらでも構わんが、おまえを苦しめるだけなら排除する」



は?え?今、何て…?排除?排除って言った?


恐る恐る訊いてみる。



「あの~、は、排除って、どういう……」

「排除は、排除だ。他に何が」

「えーっと、シュカ、排除は止めておこうね」



思わず何度も「ね、ね、」と念押ししてしまう。


シュカは、それ以上何も言ってくれない。


私は、どちらかを選ぶのだろうか。


私の心は揺れている。二つの世界で揺れている。




風そよぐ、光り輝く緑の大地――と。


深く沈む、青い夜の海のしじま――を。


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