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女神降臨  作者: 塔子
33/103

【32】

その後、私は保護されて光の神殿まで護送された。


ジェラルドさんが「俺の読みの甘さです。ここが狙われるのは分かっていたのですが、もう一日早く貴女を安全な場所へお連れすれば…」と――。


今の私には何も見えなくて、聞こえなくて――心は、ここには無かった。


脳裏に浮かぶのは赤い炎、燃える大地、燃える人間。


鎧が、服が、皮膚が、最後には骨すらも。


何も残らず、炎の中に消えて行く。



あの炎が、あの事故と重なる。




窓際にある椅子が、私の定位置になってしまった。一日中座ってる事が多い。


そして、ぼんやり窓の外を見る。


シュカは相変わらず私の側に居て、何も言わず、何処にも行かず、目を閉じてくるっとなってる。


あれから、何日経ったんだろう?


側に居るはずのシュカが、居ない。



「シュカ…?」

「戦争が終わったそうだ」



そう言って、部屋に入ってくるシュカ。


戦争が終わった?終わったんだ…。



「あれだけ一度に戦力を無にすれば、戦意も無くなるのは当然だろう」

「………私の…力…」

「あれは、我の力だ。おまえに与えたに過ぎない」



でも、あの炎は私の…、私の手のひらから!



「だから、あれは我の!おまえが苦しむ事は無い!」

「シュカは、優しいね」



私は、窓の外を見ながら言う。



「ヨーコ」



シュカが、私を抱き締めてる?あぁ、今は人の姿なんだ。


シュカの腕に力が増す。私はされるがまま。いっその事、このまま窒息してもいいかも。



「ヨーコ…」



シュカ……?



「ヨーコ、おまえも望むのか?アヤのように…」



――アヤ?…アヤって誰?



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