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【31】
「シュカーーーー!!」
このままじゃ、シュカが!シュカまで…!!
嫌!嫌だ!!そんなの嫌ーーー!!
全身の血が、逆流していくような感覚。
手のひらが熱い!!
何が起こったの?わけ分かんない。
でも、燃えている。
目の前に赤い炎が、まるで生きてるかのように、何もかも焼き尽くしてる、人も馬も。
ここに居る全てのものを。
私が放った破壊の赤い炎。
炎が私の周りを舞うように踊っている。
それなのに私は熱くも無ければ、燃える事も無い。
これが、私の力?私がやったの?
まるで、まるで―――地獄の炎―――。
何かが私の中で壊れてく。
あの時の事故と同じ。炎が、記憶が、鮮明に蘇る。
「いっ、いやぁーーーーーーーー!!!」
シュカが、炎の中から現れる。
「ヨーコ!ヨーコ!!」
頭を抱え崩れ落ちる。
「私は!いやだ!いやいやいやいや!!」
「ヨーコ!これは、我の力だ!おまえが、やったのではない!」
「シュ…カ!?」
でも、私は人を…。
――“人殺し”
あの時のゴルデイ兵の言葉が、耳に焼き付いている。
――“魔女”
私は『女神』なんかじゃない!『魔女』なんだ!




