表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神降臨  作者: 塔子
27/103

【26】

ここは、宰相補佐官の私室。


「何、勝手な事したんだ!」と怒鳴りながら入って来るのは、濃紺色の髪を持つ幼馴染みの青年。


「アースレイ…」ノックぐらいはしろよって、言う間も無く。



「俺は、あれほど反対しただろ!ヨーコを連れて行く事は!」



予想通りの展開に、多少うんざりしつつも。



「しかし、議会で決まった事だ。それに『女神』の存在を隠す事なんて不可能だ」



そう、『女神』がこの世界に来る時、天空は光に煌く。


故に国内外に対して、隠す事なんて出来やしない。



「おまえ、わざとだろう?」

「何が?」

「ヨーコが、断らないと分かってて、会いに行ったんだろう?」

「それもある……勿論、それ以外も」



そう言って、不敵に笑ってみせる。それが、さらにアースレイを激昂に誘う。


そう、あの時、俺はヨーコさんと抱き合う形になっていた。


治療と称して、彼女の背に手を回していたのだから。


まぁ、ヨーコさんは治療に専念していたが…。



「この際だから、言っておこう。アレは、まだおまえのモノではない。そっちこそ、勝手な事を言わないで欲しいな」



俺は、話をすりかえる。



「ジェラルド!!」



青灰色の瞳が、怒りで燃えている。それを一瞥して――。



「ま、選ぶのは『女神』だろう?おまえかもしれないし…、それとも別の男かも…」



アースレイは何も答えない。ただ、青灰色の瞳を俺に向けるだけ。



「何より、ヨーコさんを守ると言うなら、この戦いを早く終わらせるべきだと思うがな」

「……一番苦しむのは、ヨーコだ。それでも、おまえは…」

「だから、彼女を守ると言ってる」



俺は目を閉じて言う。



「アースレイ、彼女を想うなら守ってやればいい。この戦いからも、彼女に害なすものからも…」


そして、俺からも――。



「……そうだな」



アースレイは、同意した。


もう、俺達は後戻りは出来ないと確信した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ