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【25】
私は巫女達の輪から抜け、神殿の中庭までやって来た。
手のひらに青い炎を出してみる。足元の草や花の色が鮮やかになる。
「やはり、貴女の力は素晴らしいですね」
「そうやって、気配消して近付くのは止めてよね、ジェラルドさん」と言うと「そんなつもりは、無いんですけどね」と言い、笑っていたかと思うと、急に真剣な顔になる。
「………」
「行くよ。でも、私何も出来ないけど、それでもいいなら」
「まだ、何も言ってませんよ」
「えへへ、何となく、そう思ったんだけど…」
当たりでしょ?って、笑ってみせると。
「貴女には敵いませんね」
「だって、これでも私は『女神』ですから!」
ジェラルドさんは、私の三つ編みを手に取って「お守りします。必ず……」と言って、髪に口付けをした。
私は戦えないけど、また怪我したら何度でも治してあげるからね。
そして、この力、あの時にも使えたら。
独りになる事なかったのかも…。
そんな、どうする事も出来ない事を思ってしまっていた。




