【22】
結局。
あの場をどうやって離れたかと言うと、シュカが私のワンピースの裾をくわえて強引に引っ張ってくれたから…。
そして、私は今、長く続く城の廊下を歩いてる。
5メートルほど先にはシュカ。獣姿で、尻尾が歩く度に揺れてる…。
「シュカ」
「………」
…返事。無し。
「シュ~カ~」
…もう一度、呼んでみる。
聞こえてるはずなのに、無視ですか?
なんだか、泣けてきそう…。
どのぐらい歩いたんだろう?
ただ、シュカの後をついて行くのに必死だったから、周りなんて見る余裕も無く、着いた場所は…。
「光の神殿…」
「ここで少し休め」
意外に、近いんだ。
城と神殿って、歩いて行ける距離だったのね。
中に入ると巫女達が、パタパタと出て来て、迎えてくれる。
奥からグリンダリアが現れて「もう、お身体は宜しいの?」と、訊いてくる。
「はい…」って頷くと「では、お茶にしましょうね」と、案内してくれた。
3日振りの食事、私は軽くスープだけ。
いきなり、食べるのは良くないとか…。
確かに胃が変。食欲は、あるけど受け付けない感じ。
グリンダリアは、ゆっくりお茶を飲んでる。
シュカは私の足元でクルっと丸まってる。そんな格好でいると、本当に大きな犬。
本人にはそんな事言えないけど、なんて言うか可愛い。
勿論、可愛いっていうのも言えないけど…。
「何か、お困りですね」
と、話を切り出すグリンダリア。
「私で、良ければ聞きますよ」と――。




