【20】
ここは“冗談”って、事にしましょう!そうしましょう!是非そうして下さい!
「もう、ジェラルドさんったら、冗談言わないでよ~」
もう、笑うしかない。彼の腕をペシッと叩く。
「――痛っ!」
え?いくら何でも、そんなに強く叩いてないよ。
「ご、ごめん!でも、あの…」
視線を叩いた腕に移す。袖口から、白い物が――包帯?
「っ!ジェラルドさん!怪我してるの?」
「ええ、まぁ…」
少し困った顔。
そして「訓練中に考え事を…」と、言って言葉を濁す。
「ヨーコ、手のひらに気を集中しろ」
「え?シュカ?」
「手のひらにおまえの想いを」
よく分かんないけど、右手の手のひらに神経を集中してみる。
「なに?これ?」
「再生の炎だ。その炎を傷口に当ててみろ」
私の右の手のひらには、青白い小さい炎が…。
でも、熱くもなく、ただ揺れているだけ。
と、とにかく、気合を入れて、キッと緑の瞳を見る。
「ジェラルドさん!服!脱いで下さい!」
怪我は、腕以外にも肩から胸にかけて包帯でぐるぐる巻きになってる。
そーっと、青い炎を傷口に当てる。これで治るの?
「どうですか?」
と、恐る恐る訊いてみる。
「不思議ですね。痛みが無くなった」
そう言って、腕の包帯を取っている。
私自身も不思議な顔をする。
だって、本当に怪我してたの?って、疑いたくなるほど…。
これが『女神』の力!?
「ありがとう、ヨーコさん」
「いいえ、お役に立てて良かったです」
ジェラルドさんが笑うので、私もつられて笑ってしまう。
やっぱり、この笑顔には弱いな~。
「おいっ!おまえら、何やってんだ!」




