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【01】
青灰色の瞳が私を射る。
慌てて跳び上がり立ち退くと、優雅に立ち上がり埃を払い独りごちに言う。
「ふざけやがって、重てぇんだよ」
カチン!
な、な~に~?聞こえてますよ~。
「ちょっと、重たいってどういう事よ?身長156cm、体重よんじゅ…って、と、とにかく標準よ!決して重くなーい!」
女の子になんて失礼な事を!って思わず体重言いそうになったじゃない!
ムカっ、男は完全に無視してるしぃ!
怒りも露わにしてる私の前にすっと進み出たのは白金の少女。
「私はグリンダリアと申します。彼はアースレイ」
不機嫌なオーラを放つ黒髪に青灰色の瞳の青年。
「そして、彼がジェラルド」
金髪の青年が軽く頭を下げる。
なんだか、納得いかないけど…。
「み、皆本陽子です」
ペコリとお辞儀をする。
「ミナ……」
「あ!違っ、陽子!ヨーコです!!」
「では、ヨーコ、こちらへ。お聞きになりたい事もあるでしょう?」
その言葉が私を冷静にさせる。聞きたい事?あるわよ!勿論!
これが夢なら早く覚めてよー!
そんな事を思いながら、私はただ少女の後を付いて行くしかなかった。