第7話走れなくなった日
遥香が無理な顔をしてるな…ここは触れないのが得策だろう、遥香も話したくないだろうし
「そろそろ、いい時間だしお開きにするか?」
「そ、そうですね、そろそろお開きでもいいかもです。」
澪も察したのか、賛成してくる
「あ、そう〜?じゃあばいばい!二人共私もうちょっと居るから!」
しばらくは一人の方が良いだろう…
本当に遥香には俺みたいな思いはされたくないな
俺はサッカーもやっていたが、陸上を主にやっていた。
__小学生の頃
「れんちゃんは本当にすごいね!サッカーもできるし足速いから陸上も上手くいってるなんて」
俺はサッカーと陸上の二刀流だった、サッカーはお遊び程度で陸上は本気だった、サッカーも陸上も全国レベルだった。
特に陸上では、全国大会で一番高いところに立った。
「中学では全中にいって将来は陸上選手になるぞ!」
誰もが俺が優秀な陸上選手になるだろうと思っていた
そう…あの日までは
「うわっ!?つっ…」
俺はあるサッカーの試合で相手にタックルをされ、コケてしまった。コケるのはサッカーではよくあることだ、だが相手はタックルしたあと、俺の膝に向かってスパイクで踏んできた
「れんちゃん!大丈夫!?」
「く、あ、足が…」
膝に悶絶するような痛みが走ったのはもちろんだが、それ以前に何かが壊れたような感覚がした
「か、監督!きゅ、救急車救急車!!」
そして俺は救急車に運ばれ緊急手術が開始された
手術後俺は目を覚ます
「うぁ…ここは?」
病院?そっか俺は足が
「つっ…」
「目が覚めましたか?」
医師が入って来て淡々と話す
「結論から言います、貴方はこの先スポーツはできないでしょう…貴方はスパイクで踏まれ、膝の骨には穴が空き、膝下は砕ける寸前でした。」
俺はその話を聞き崖から突き落とされたような感覚だった…
スポーツができない…?ははは、嘘だろ?俺はあんなに活躍していただろ?将来だってほとんど決まっていたものだろ…
「せ、先生…そんな…俺はどうしたら」
俺は縋り付く思いで医師に聞く
「リハビリをすれば、スポーツはある程度できる可能性はあるでしょう…ただ前みたいな活躍は決してできません。」
嫌な思い出を思い出してしまったな、
「なぁ、澪は小学生の頃は何かしていたのか?」
俺はできるだけ、嫌な思い出を思い出させないために話題を出す
「え、え〜と実は絵のコンクールで全国入賞してたよ、、」
何か俺の周りはすごいな全国ばかりだ
「それはすごいな、中学でも続けるのか?」
それを言った途端澪の顔は少し強張った
「う、ううん中学ではしないよ…」
こっちも訳ありなのか…触れないでおくがいつかは聞こうとしよう
「そうか、中学では何に入るんだ?」
「そ、そうだね私は吹奏楽部かな、」
「良いじゃん、俺は入るつもりないけどさ…」
少し重くなったな…ここは俺のギャグで一つ柔らかせようか
「なぁ、澪」
「どうしたの?」
「お金を取られた、おっかね〜」
俺はこれを言った瞬間に間違いだったと気付く
「ぷ、あははは!ど、どうしたの急に、あははははは」
良かった俺が恥ずかしいだけだな…




