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第33話赤髪の成長

俺は先ほどの遥香の走りを見て少し違和感を感じた。なんというか足が勝手に走るのを拒否しているように見えた。

「なぁ遥香」

「ん〜どうしたの〜?」

「昔…足に怪我をしたことあるか?」

「え?なんで分かったの?」

「いや、遥香の足が走るのを勝手にブレーキをかけているように見えてな…何か心残りみたいなのがあるんじゃないか?」

そう言うと遥香の顔が少し曇ったような感じがした。

「昔バスケの練習で怪我をしたからかな…それから走るのが怖くなった気がする…」

「やっぱりか…今は治っても精神は完全に治ってないってことはよくあるんだよな。そうだな…遥香」

「え?なに?」

俺は遥香の肩に手を置き

「お前には才能がある。お前はバスケも陸上も全国に行ける実力があるんだ。だから、怖がらなくていい自分を信じろ」

「え…?う、うん!」

遥香はこんな俺を見るのが初めてなのか戸惑いながらも力強く頷いてくれた

「よ〜し!行くよ!」

その瞬間遥香は先程よりも力強い蹴り出しでスタートを飛び出し、その後も後半も落ちることもなく足が進んでいた

できるじゃねぇか…

俺は心で微笑んでいたつもりだが顔に出てしまうほど嬉しかった

「遥香。流石だな…」

「ふふふ…これで私も活躍できるね!」

「だからってあまり調子には乗るならない方がいいけどな」

俺は苦笑いをしながらも軽口を言える遥香を見て心が微笑んだ

「は〜い!じゃあそろそろ体幹いこう!」

「「はい!」」

俺達は部長からの指示が出て部室からマットを取り出し体幹の準備を始める

「じゃあ最初は一分間プランクだよ!よ〜いどん!」

合図と同時に一斉にプランクを始める皆

うわ…プランク久しぶり過ぎて結構キツイな…また、頑張って腹筋鍛えないとな…

(う〜プランクキツイ…こんなの耐えれる人居るの!?)

「は〜い!終了!じゃあ三分休憩で次は一分半でやるよ〜」

俺は水を飲みに行こうとして移動していると、部長がこちらに近付いてきて

「ね、ねぇ…これ…私の連絡先だからさ。よ、よかったら追加してて…私…蓮斗選手に憧れてるから…」

先程の力強く頼りのある声とは違い本当に聞き取るのにも難しい小さな声で連絡先の書いてある紙を渡してきた

「あ、は、はい…」

「あ、ありがと!」

こ、これ…追加した方がいいよな…?

「蓮斗〜プランクキツイ過ぎない?って何持ってるの?」

「今部長から連絡先貰ってさ…これ、追加した方が良いよな…?」

「部長の…連絡先…?」

遥香はロボットが停止したような動きをして、思考が停止したようにも見えた

(え、?部長が…?いやいや…ありえない…で、でも…蓮斗の正体分かったとき部長が一番…興奮してた気がする…え?本当に?部長って蓮斗のこと好きなの…?澪ちゃんだけじゃなくて部長も増えるの!?)

「お〜い…聞こえてる?」

「うぇ!?な、なに!?」

「い、いや固まってたし…ってか顔赤いけど、大丈夫か?」

「だ、だいじょばないです!?」

え…?なんて、言った…?

「お、落ち着け。何も聞き取れないから」

「あっう、うん…」

自分の行動に気付き恥ずかしながら落ち着いてくれた遥香を見て、俺はホッと息をついた

遥香がここまで戸惑うなんて珍しいな…

「で、でもなんで部長が蓮斗に…興奮してたのは見てたけど、連絡先を渡す程って…」

「は〜い!皆!プランク一分半いくよ〜!」

遥香は考えていたが、休憩が終わり、考えるのをやめて一旦プランクをしに行く

(直接聞いて見るのが一番だよね。練習終わったら聞きに行こ)




そして練習が終わりダウンをしている途中

「蓮斗〜今日ちょっと私用事あるから先に澪ちゃんと帰ってて〜」

「用事?分かった先に帰ってるよ」

(よし、これで澪ちゃんが映画デート&部長に聞き出すことができる!これが一石二鳥ってやつかな…?)

ダウンと挨拶が終わり遥香は真っ先に部長の元に走った

「部長〜!」

「え?確か相川さんよね…?どうしたの?」

33話を読んでくださりありがとうございます!新しいヒロインである部長が追加されましたね!名前はまだ決まってないのでこれから考えていきます!では!次回も楽しみにしていてください!

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