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見えてくるもの 1

「あれがこうで、それがあーで……」


シュウもコースケもナオヤも、はじめは真面目に聞いていたが、そろそろ終わる見込みがあるのか気になってきたので少々トキマサの顔を伺っていたが、やはり年寄りはよく喋るのか終わりそうにない。


「あのー……もうそろそろ……」


ハッと我に返ったトキマサは大きくため息をついて肩を落とした。


「すまんな、つい長く喋っちまったが、まあそういうことだ。だいたい分かったかね?」

「「「いや全然」」」

「うぅ……」


ナオヤは躊躇せずトキマサに斬りかかる。


「まず何歳なんですか?話聞いてる限りだと39歳ですよね?」

「ああ、39歳だよ。顔が割れてるから老化の薬を打った。どうせもう長いこと生きる意味はない」


ナオヤは返事が思いつかなかったが、まだまだ聞きたいことはあった。


「じゃあ、俺たちが実験台にされたのは何でですか?無関係ですよね?」

「それは多分だがあいつら研究データ全部持っていったくせに最後までビビって薬を打たなかったんだろ。まあ打ち合わせも何もしてない赤の他人があんなの見たらそりゃ当然だわな。たまたま近くにいた健康な君たちを狙ったんじゃないかと思うが」

「それこそ巻き添えだろ……」


ボソッとナオヤはこぼすが、トキマサは何かを思い出したように3人を交互に見る。


「いや……そういえば良くしてくれてた唯一の役員から電話をもらっていたんだが、なんでも一般人に極秘計画を知られたとか何とかって話があったんだ。もしかしたら君たちのことだったのかもしれん。口封じか何かついでに利用するつもりだったのかも分からんな」


そこでシュウがポカーンと口を開いた。


「モシカシテガッコウノチカクニオチテタアノカミミチャッタカラッテコト?」


コースケとナオヤはその言葉で完全に思い出した。


「「あ」」


誘拐される前日に、よくは見ていなかったが"ナントカ計画計画書"と書かれた紙を拾って見てしまったのだ。

どうやらあれが政府の極秘事項が書かれている紙だとトキマサは推測する。


「いやぁにしても薬を打たれたのが君たちで本当によかった。あいつらに打たれていたら日本は終わってただろう。後で軽く体を検査させて欲しいんだが、いいかね?」


これには3人も薬の力を完全に把握しきれていないので首を縦に振った。


「にしても、その計画ってなんだっけ?ちゃんと4人でガン見してたはずなのに思い出せない」


ナオヤはじっくり思い出すために脳に神経を集中させる。



————



(ねえちょっと、あれ何?なんか引っかかってね?)

(おーほんとだ。よっ……と。なんかの紙?よくわからんけどなんか書いてあるぞ)

(****計画計画書?なにこれ?)

(うわなんかやべー事書いてあるぞコレ……え何、不慮の事態や争いに備える為の生物兵器の生成方法として、人間を媒体とし、シー……ナントカウイルスを注射し、全国的に蔓延……って、中二病のオリジナルストーリーか何かかよ?)

(にしてはよくできた書類だよね。何枚かあるし)

(ちょ写真撮っとくか)

(物は元あった場所に戻せばいいよな!)



————



「嘘だろ」


ナオヤは顔を真っ青にして慌ててスマホを取り出し、写真フォルダを開く。


「あった……これだ……」


それを全員に見せると、トキマサまでもが顔を青くして唾を飲んだ。


「君たち……とんでもないことを知ってしまったな、コレは……」


そこには"日本侵略計画計画書"と書かれた極秘の印がついた書類の写真が映し出されていた。

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