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第35話 煌めきはエフェクト

 



 私達が図書館へと意気込んでいると、サラから声が掛かった。


「アリス、シェリ。急遽(きゅうきょ)午後が休みになっただろう? 2人はこの後どうするんだ?」


「あ、丁度よかった! サラもこの後空いてたら、一緒に図書館に行かない?」


「あぁ、もしかして前に話してた光魔法の件か? 勿論、一緒に行くよ」


 サラも二つ返事で頷いてくれたので、3人で図書館へ行く事になったのだった。




 ────────────────




 学園探索した時以来だけど、ここはやっぱり素敵な空間だなぁ……


 私は、ほわぁ……と図書館の天井部分のステンドグラスを見上げながら、惚れ惚れとした。アリス、と小声で呼ばれてハッとし、2人の後をついていく。



「特殊魔法の本は……この辺りか? 学園の巨大図書館でも、やっぱり本の数は基礎魔法と比べて少ないな」


 奥に進んだ所にあった本棚の前で立ち止まって、サラがそう話した。


「そうね……でもあるだけでも有難いわ。私も家で本を取り寄せたり、王宮図書館に行かせて貰ったりしたけれど、知識はまだまだ足りないもの」


 シェリは本棚を眺めつつ、数冊見繕(みつくろ)って手にする。


 私とサラも、光魔法関連の本を思い思いに手に取った。


 有難い事に、特Aクラスの生徒は図書館の個室を時間単位で借りられるシステムが使えるらしい。私達は受付で学園証を提示して鍵をもらい、個室を借る事にした。



「さて、知識を詰め込みますか!」


 そもそも光魔法についての基礎知識すら、ざっくりとしか理解出来ていない私は、ひとまず『特殊魔法の基本』という本から読む事にした。



【特殊魔法は光魔法と闇魔法の2つの属性魔法からなる。特殊魔法が基礎魔法と大きく異なる点は、発現する人口の数が極端に少ないという点である。特に光魔法は闇魔法よりも発現数が更に少なく、使用できる魔法も価値が高い『治癒』に特化している。尚、闇魔法は『隠密』に特化している】



 ふんふん、ここまでは基本中の基本だ。私はおさらい感覚で読み進めていき、治癒魔法の基本というページを開いた。



【光魔法の治癒魔法は、階級でレベルを分けると、初級魔法で小さな傷の回復、中級魔法で深い傷や捻挫等の回復、上級魔法で臓器の損傷や骨折などの回復となっている。特によく間違われる事は、治癒魔法がどんな病気や怪我にも、万能だと思われているという点である。治癒魔法で人間を蘇生させる事や、病気の人間を完治させる事は不可能であると、長年の研究によって証明されている】



 ……なるほど。確かに、魔法で何でも治ってしまったら、医療と光属性のバランスは崩れてしまうもんね。


 それに、光持ちは国に2〜3人いればいい方だと言われているのだから、その光持ちが王国中の病人や怪我人を全員治すなんて、どんなに頑張ったって実質不可能だ。魔力量も関わってくるだろうしなぁ……と思いながら、ペラッとページをめくる。



【光魔法は万能ではないが、治癒魔法自体が特異な為、他の属性魔法に比べて、魔力量の消費が大きいのが特徴である。人によってその感覚は様々であるが、基礎属性と比べると、その倍の魔力量を消費すると覚えておくとよいだろう】



「……倍っ!?」


 私は思わず声に出してしまった。ここ、お喋り可能な個室でよかった。


「魔力量の消費の事よね? 特別な魔法は、やっぱりそれなりに代償がいるんだなって、なんだか納得したわ」と、シェリが軽く微笑んだ。


「いや、ほんと稀少って言われるだけの事あるね、光魔法って。大事に使わないと魔力枯渇しちゃうね……」


「そう、問題はそこなの。私の魔力量は2属性持ちの普通量だから、1属性よりは多いけれど……それでも多いとは言えないでしょう? 光魔法を試してみたいけれど、魔力量の事を考えるとちょっと足踏みしちゃって……」


「光魔法を使う時は1人じゃ危険だな。必ず私かアリス、それか殿下達が付き添うようにした方がいいと思うぞ」


「そうだよ、シェリ。私、放課後暇な時間も結構あるから、シェリの予定に合わせられるし!」


 私はハイッと元気よく手を挙げて立候補した。


「アリス、サラありがとう。最初は1人でやらない様にするわね」


「ところで、さっきからシェリはどんな光魔法の本を読んでるんだ?」


 サラがシェリの横からヒョイと覗き込んだ。


「私は『光魔法の種類と効果(エフェクト)』っていうタイトルの本よ。やっぱり、自分が使えそうな魔法の種類を、なるべく増やしたいなと思って」


 ほうほう。でも効果って何だろう?


「シェリ、光魔法の効果って何の事?」


「うーん……私もよく分かってはいないんだけれど、何だかキラキラ(きら)めくらしいのよ」


 シェリも、ちょっと困惑気味に小首を傾げた。


「「……キラキラ?」」


 私とサラも、思わず小首を傾げた。


「自分の想いの強さに比例して、魔法がそれだけキラキラ光るみたいなの。魔法自体の力が上がるとか、そういう訳ではないと思うんだけど……」


 え、何それちょっと見てみたい。これは光魔法の練習の時に、是が非でも見させてもらわないとだ。


「特別感がすごくあるのはいいけど、それって光魔法を使った事が遠目で見てもすぐにバレるよな……」


 あ、確かにそれはそうだわ……と、サラの懸念に納得し、思い直した私なのだった。



「ほら、私が見つけた本には、治癒魔法以外の光魔法が思ったよりも載っていたぞ」


 サラが勧めてくれた本を皆で覗き込む。


「へぇ〜、光魔法ってやっぱり名前の通り、光系の魔法があるんだね。点灯(ライト)の魔法の種類が幅広い」


「あと、これは……水魔法と光魔法を合わせた応用魔法かしら? 練習して慣れてきたら是非使ってみたいわ……!」


 シェリは自身の属性を組み合わせた魔法を見つけて、嬉しそうである。


 私たちは、今後どんな光魔法から練習していくかなど、話を膨らませながら、知識を増やしていくのだった。



いつもありがとうございます(*´꒳`*)

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