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第11話 ルルクナイツ魔法学園 2

序盤なので、キャラがどしどし出てきます〜!

 



「お〜い、そこの人たち大丈夫〜?」


 私が来た所とは逆の方向からひょっこりと、男女2人が現れた。リボンの色が同じだったので、恐らく新入生であろう。


 声を掛けてきたのは、金色の長髪を1つに括った、赤い瞳の男の子の方だったようだ。


「大きな声が聞こえたから見に来たんですわ。式がもう少しで始まりますわよ?」


 もう1人は黒髪ロングをハーフアップにして、水色の瞳に眼鏡をかけた女の子。心配そうに、私たちに近づいてきて話しかけてくれた。



 救世主現る…………!!!!



「「連れていってくださいっ!」」



 私たち迷子2人は、見知らぬ女の子に抱きつく勢いで走り寄り、泣きそうな顔で必死に頼んだ。


 意図せずちょっと上目遣いになったのは、女の子の方が長身だったから致し方なしだ。女の子は驚いたのか目を見開いた後、ポッと顔を赤らめた。


「…………っ!! お任せくださいませっ! すぐそこですわよ!」


 安心感からか、私とポトリー君は思わず顔を合わせてパァッと笑顔になる。いやぁ、よかったよかった。


 それを見た女の子はグゥッと声を発して、顔を手で押さえながら震えてるみたいだけど、大丈夫かな。



 長髪の男の子は、私たちをまじまじと見つめながら「えぇ〜? 何この可愛い小動物たち。飼いたい〜」と、ぼやき始めた。


 なんだろう、この人。美形だけど怪しい人の匂いがする。


「いや、人間ですので……」と思わずジト目で言い返す私なのであった。



 ひとまず、私達は講堂の入口へと急ぐ事にしたが、私は先程からあれ?と疑問に感じていた事があり、横を歩く男の子に尋ねてみた。


「間違ってたらすみません。もしかしてですけど、他国の方ですか? エタリオル語上手ですね」


 問いかけた私に、男の子がニッコリと笑顔を向けた。


「よく分かったねぇ。俺達はリバーヘン帝国から来た留学生だよ〜? 黒髪の彼女はミレーユ・サリソン嬢。俺はルネ・パタナーシュ。身分とか気にせず気軽にルネって呼んでね〜」


「よろしくお願いいたしますわ」


 前を歩いていたサリソン様も立ち止まって振り返り、微笑みながらそう話す。



 帝国の方って思っていた以上にフレンドリーだなぁ。


 隣国のリバーヘン帝国は数十年前にエタリオル王国と敵対していた国だけど、和解という形を取り、条約を結んで終戦した過去がある。近年はこうして交換留学なども行えるようになったが、貴族同士のわだかまりが未だにあったりすると聞いた事があるのだ。


 だからこそ、エタリオル王国にわざわざ留学に来てくれているのだから、きっと良い人たちなのだろうと私は思った。世界平和、イズ、大事。



「サリソン様とパタナーシュ様、ですね。私はアリスティア・マークと申します。よろしくお願いいたします」



「僕はラウル・ポトリーです。えっと、平民です。でも、よかったら仲良くしてください」



「勿論〜! 俺は言葉遣いとかも全然気にしないゆる〜い貴族だから大丈夫だよ〜? 皆同じクラスだといいねぇ」



「今伺いましたけど、ポトリーさんは特待生なのでしょう? でしたらクラスは必然的に特Aですわね」



 そうか、ポトリー君は特待生だから特別クラス決定なのね……!


 私も確認してはいないけど、シェリの護衛とかの関係上、特Aになるのかも? それにすっかり忘れてたけど、私なんだかんだ3属性持ちというスタンスでした。


 3属性持ちもそんなに居ないから、珍しいに当てはまるんだよね。でもそうだとしたら、知り合いがいるのは嬉しいなぁ。



「俺達も留学生枠だから、よっぽとの事がない限り特Aクラスだと思うよ〜? アリスちゃんはどうだろうね?」


 ……既に愛称にちゃん付けをしてくる辺り、女の子慣れをしているに違いない。


「うう〜ん、私も多分ですけど特Aな気がしますね……」


 曖昧に話していたところで、先生らしき人が立っている入口に、無事辿り着いたのだった。




いつもありがとうございます(*´꒳`*)

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