運、巡り合わせ
『あ、言い忘れてた。君、来世は禁欲生活ね』
………………………………………………………………………は?
「どういう事だ!?」
『落ち着いてくれよー、僕だって別に嫌がらせしたい訳じゃないんだ。
ただ、巡り合わせが悪かったんだ。』
話が全く理解出来なかった
1度完全にフリーズした脳を何とか動かし(『嫌がらせしたい訳じゃない』)という言葉を素直に受け止める
「どういう事ですか?」
『君が転生する世界は簡単に言うとゲームのような世界なんだ。
勿論ゲームと違って君は一つの命を授かりゴブリンとして生きていいくんだ
その世界には魔法やスキルといった能力がある、そして本題だけど君が転生するゴブリンに
僕からの囁かな贈り物として[神の祝福]を授けた祝福は完全ランダムさ
祝福の名前は[七大罪・色欲]、能力は色欲を糧に生命力・身体能力が情報にする』
「そのせいで不能になったと…」
ゴブリン人生の楽しみの大半が奪われた…
そんな気持ちが頭を支配した
そして俺は笑顔で神に告げる
「チェンジで」
『あー無理無理』
「ふっざけんなよ!オマエ!!」
『あはは、ゴメンって、まさかピンポイントにハズレ引き当てるなんて思ってもみないじゃん?』
「ハズレって言うなよ!」
だが自分でも思う、この能力は大ハズレだ
「ほんと何とかなりませんか?」
『[神の祝福]はもう君の転生先の体に付与しちゃったし祝福は外せない』
転生してゴブリンになって禁欲生活なんて…
『えーと、そこまで落ち込まれると後味悪いから特別サービスで[神の贈り物]もつけてあげるよ』
「それでEDは治るんですか?」
『巡り合わせが良ければね』
「また運ですか?」
『うん、運』
殴りてぇ!
「もっと勇者になれたりとかする展開じゃないんですか!」
『ハハハ、そんなどこにでもいるような人間に勇者を任せられる訳ないじゃないか』
「で、[神の贈り物]ってどんな能力なんだ?」
『…………わからない』
「は?」
『君が僕の事をどう思っているかわからないけど僕は絶対じゃない、神は絶対じゃないんだ。
君が転生する世界には僕が手をつけられないような奴がうじゃうじゃいる。
[神の贈り物]だって僕の手を離れたら僕には手をつけられない事だってある』
「つまり今回の[神の贈り物]はそんだけヤバイってことか」
『少なくともハズレでは無いはずだから頑張ってね』
神はにっこりと胡散臭い笑顔を浮かべ
パァー…
目の前が暗くなっていく
死んだ時と似た感覚だが死んだ瞬間よりも気分が悪い
「ガァガァァァ!!」
目の前に広がったのは醜いゴブリンの姿だった
(えぇ…俺こんな世界で生きていけるのかな)
語句紹介(都合により変更の可能性あり)
[神の祝福]«フォーチュン»
転生者に与えられる祝福。
(祝福の言い方が分からなかった…良いのあったら教えてくださいm(*_ _)m)
[神の贈り物]«ギフト»
神が与える、能力、武器、知恵の総称。
贈り物は神が選ぶが送ったあとは神でも手出しが出来なくなる。
[七大罪・色欲]
色欲・肉欲を糧に生命力、身体能力を上昇させることが出来る
(いい設定が思いついたら追加するかも)