番外『沖縄は少し寒いくらいが丁度良い』その1
沖縄現地で書いてます......
沖縄割と楽しいかも!!
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熱帯地域特有の植物が常に並ぶ道路に、じめじめとした湿気。
建物は自分の地域と比べて少し特徴的な形が多い。
天気はあいにくの雨に気温は19度と12月にしては暑い。
「思っていたより暑くない......!?」
事前に気温が20度を超えると聞いていた透也は軽く肩透かしを食らったかのようにそう呟く。
今、俺達は沖縄にいる。
理由は色々あるのだが、簡単にいえば健司さんが沖縄旅行3泊4日、飛行機とホテル付きを手配してくれたのだ。
この事はまた後日に話すとしよう。
透也と共に沖縄に来ているのは、
「透也さん!ハイビスカスとか見られますかね!」と旭。
「暑っ......」と陽介。
「あんまり変わらないのな」と颯天。
後は澤口滝と木島御影の二人。
旭以外の人は全員透也の友人であるため、透也と旭の関係を知っている者はいない。
そのためいとこという事でなんとか通している。
「さーて、透也先生。とりあえずどこ行きますかね?ホテルのチェックインまでまだ時間あるんでしょ?」
滝がそう言うと、
「なら、こっから少しタクシ一使って沖縄国際通りでも見て回ろうぜ?珍しい物とか土産とか見にさ」
「陽介さん!私、べにいもたると?が食べたいです♪」
「それじゃ尚更見に行くしかないだろ、透也!」
とここに来るまでにすっかり意気投合した陽介と旭により、沖縄初日の予定が決定した。
「透也一、国際通りにあるド○キー寄っても良い一?」
「なんかあるのか?御影」
「いや、仮面ラ○ダーの最新玩具安いかな一と......」
「そ、そうか......好きにすると良い......」
御影は特撮物やアニメ好き(声優志望の俺の周りの友人は皆アニメ好き)で特に特撮の玩具についてはどこに行ってもチェックを欠かさない。
かくいう俺も特撮は好きなので何か文句を言う権利も無いし言うつもりだって無い。
それに......
「御影さん、仮面ラ○ダー好きなんですか!!私も大好きなんですよ!ブラッドス○一ク格好良いですよね!!」
うちの居候いとこ(仮)も特撮好きだからね一
「それじゃ、紅いもタルトにド○キーやら何やら目指して沖縄国際通りに出発一!」
最後に今まで沖縄の空港付近を珍しそうに写真に納めていた颯天がこの場を閉め、そう宣言した。
空港付近のタクシーを2台捕まえ、国際通り付近まで移動。
すぐに紅いもタルトの店を旭が見つけ、即購入。
「兄ちゃんも買って行きなよ、ちんすこうもあるよ」
「透也さん透也さん!せっかくですし買いましょうよ!」
店のおばちゃんと旭の猛プッシュがあり、
「じ、じゃあ......家族にでも......」
ヤベェ、旭ちゃんと旅行初めてだけど、お財布大丈夫だろうか。
この勢いでお財布の中を空にされるのではないかと兄さん心配。
買い物を済ませると雨が強まってきており、土産が濡れてしまうことを心配していたのだが、
「そこのカップル!土産袋のロ、テープで止めてあげるからちょっとおいで」
そう言って店のおばちゃんは土産を雨に濡れないようにしてくれた。
ってか、彼女!?旭ちゃんが?!
反応ついでに旭の方を透也が見ると、
「私達......カップルに見えるんですかね......」
「俺に聞かないでくれ......反応しづらい」
「彼女じゃないです!」と突っ込みたい気持ちだったが、沖縄の人の優しさを感じたところだったので、
「すいません、ありがとうございます♪」
何とかこらえた。
「透也さんと私って2歳差ですよね」
「そう、だな?」
「......何でもないでした」
「旭ちゃん......?」
店の人にカップルと勘違いされたあたりから少し様子がおかしい旭を心配する透也を店の外で見ていた御影達が、
「あーいう所がいとこ同士でカップルに見られる原因だよね一陽介一」
「ん一?あぁ、そうかもね」
御影の感想を手短に返す陽介。
その返事の後ろに小声で、「そっか、まだ俺以外は気づいてないのか......」と付け加える。
陽介の小声には誰も気付かず、そこに颯天が大きな声で、
「透也一!いつまでもイチャついてないで早く次行こうぜー?」
「旭ちゃんはいとこだって言ってんだろ!イチャついてねーし!......ったく、旭ちゃん、行くよ?」
「うん......も一っ!颯天さーんっ!!」
少し顔を赤らめながら颯天達の元へかけていく旭。
その時、陽介と不自然に目が合った事に何らかの不安を感じたのだが、それが何故なのかはよくわからなかった。
***
紅いもタルトを購入した後ド○キーに向かい、御影が特撮玩具を確認したのだが、正直地元の方が安い事もあってここでは買い物はしない事にした。
と思っていたのだが、
「......透也、帰ったら買い物に付き合ってくれ」
「いや、良いけど......御影?」
「という事で、ここでは皆でコレをやるしかないよなぁ!」
御影の怪しげな表情と勢いに滝が「ま、まさか......それは!?」とわざとらしい芝居を交えて指差した物はロッカーのような形をしたボタンが1つしかないピコピコと光る物だった。
「なんだ、それ?」「なんですか?」と透也と旭が首を傾げていたが、
「おぉっ!それはまさしく千円ガチャ!」
「よし!全員で1回ずつやろうぜ!!」
と、友人達は盛り上がっていらっしゃるようで、結果本当に全員で千円ガチャをやることになった。
このガチャ?は千円をを入れるとデジタルのルーレットが回転し、ボタンを1廈押すとそのルーレットが止まる。
その止まった所にある景品が手に入るらしいのだが、実際出てくる景品は千円以下のよくわからないキーホルダー等で、大当り景品である3DSやらニンテンド一スイッチは当たる訳が無いと思われ、案の定透也達の中で当たった人はおらず、全員で仲良く見事にぼったくられたのだった。
その後は早めの晩御飯ということでステーキを食べに行き、滝が見事にやけどをしてくれた。
それにより透也達は予定より早くホテルに向かい、各自の部屋割の通りにわかれる。
男5人の女1人で別れるハズだったのだが、陽介の「旭ちゃんが可哀想だろうが!透也だったら問題無いだろ?透也は向こうな」という珍しく真面目で強引な意見により、旭と透也班、陽介、颯天、滝、御影班に別れ、この日は解散となる予定だった。
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「旭ちゃんは透也の事、ぶっちゃけ好きだったりするでしょ?」
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