生霊の話 最終章
「K先輩が、なんか変なんです。」
私は、同じ部活のM先輩に「うどんの中に唐辛子を大量投入した話」をした。
「……そうなんだよね、私もそう思う。
この間も、里帰りをするっていうから、一緒に汽車をまってたら、
突然、反対車線の汽車に飛び乗って、私、びっくりしちゃった。」
「……そんな事があったんですか」
「うん、……なんか、行動が変なんだよね……
突然、笑い出したと思ったら急にふさぎ込んだりね」
首をかしげるM先輩を見ながら、
私には、どうしようもない何の力もない事を実感していた。
それでも、時間は過ぎて行く。
授業と部活、両方をこなしながら、
文化祭の演劇発表に向けて頑張る日々
そんなある日の事、先輩の雰囲気が突然変わった。
明るく、楽しい先輩に戻ったのだ。
体育館の舞台にこだまするK先輩の明るいジョークと笑い声。
K先輩は言った。
「久しぶりに、知り合いの和尚さんに会いに行ったら、
あなたには、生霊がついているよっていわれたわ」
いっ、生霊……いままでの奇異な行動はそいつのせいだったの?( ̄□ ̄;)
和尚さんは霊感の強い人で、浮遊霊や、地縛霊、いろんな霊が視えるらしい
「三つくらい年上の陰気な髪の長い女の人で、私の事をねたんで、憑依したんだって」
「……」
「いるんだよね。近所に心当たりの人が……」
いるんですか?Σ(゜д゜;)該当者が……。
怖い……恐すぎる!!!
「お祓いしてもらったら、さっぱりしちゃった」
よっ、よかったですね……。
ほんとによかったよー(ノ_・。)
怖いのは霊より、生きている人間らしい……。
あなたは、普段と違った行動をとったことはありませんか?
そんな時は、生霊に憑かれているときかもしれません。
以上、紫雀の体験談でした……。
最後までお付き合いいただき誠にありがとうございました。
一応、この話で一回目の保管庫を終了します。
保管庫はもう一つ作る予定です。