続、たまたまの話
こんにちは、紫雀です。
それは私が、まだ、20代の頃
ゴルフ場に勤めていた時のお話です。
ゴルフ場の支配人はシベリア抑留経験者
軍隊あがりのこわーい人
支配人には、敬語、どんなときにも敬語です。
だって、こわいんだもん
当時、私はマイカー通勤、支配人の家によってから
同伴で会社に出勤していました。
そんな、ある日の事でした。
「おい、S、わしが軍隊にいた頃の話だがな」
車を運転してる私の隣の助手席で、支配人が突然話しだした。
以下、支配人ビジョンで
「おい、起きろ!加藤二等兵、おい!」
兵舎で寝ていたわしは、夜中に突然たたき起された。
相手は、高田上等兵だ。
目を開けていなくても声だけでわかる。
眠い目をこすりながら聞いた。
「こんな夜中になんでありますか。……高田上等兵」
「佐藤軍曹がお呼びだ!わしも呼び出された口だ。
つべこべいわずついて来い」
急いで服を着替え、二人で兵舎を抜け出した。
月のない夜、カンテラの明かりをたよりに
ひたすら、軍曹の家に急いだ。
家に着くと、玄関の土間に素っ裸の男性の死体が一つあった。
玄関先で仁王立ちになり
裸電球に照らされた軍曹が
怖い顔をしてあごをしゃくった。
始末してこいとの合図だった。
遺体をひっくり返して驚いた。
男は、二つとも金玉を握りつぶされていた。
タマタマを握り……つぶされて……絶命!!!∑(゜Д゜)
「そっ、それで、遺体はどうしたんです」
「もちろん、高田上等兵と土をほって埋めたさ」
「後で聞いた話なんだが、外国人の兵隊が軍曹の留守中に
自宅に押し入り、奥方を手篭めにしようとしたらしいのだ」
「……」
「逃げられないと悟った奥方は、自分からベットに誘い
相手が気を許した所で、金玉を握りつぶしたという訳さ」
タマタマを……タマタマを!!!
つまり、幼稚園児の私と同じ事を~~~~
もし、事が成就していれば、私、父親殺しじゃん!!!(((( ;°Д°))))
「どうだ、これぞ、大和撫子!日本女性の鏡、すばらしいだろう」
……はいっ……素晴らしいです。貞操を守ったんだから
でも、私は
「日本女性はこうでなくてはいかん!お前も手篭めにされそうになったら
このように身を守るんだぞ、わっ、はっ、はっ、はっ」
支配人は豪快に笑った。
思わず、手元が狂い、ハンドルがぐらぐらとゆれた。
「おおっ、どうした。S」
いえるわけがない……すでに経験ずみだとは……
(手篭めのことではありません)
以上、紫雀の体験談でした。