きょてー(怖い)写真 最終章
「これは、全部、水死者の霊ですね」
全部?写っているのは2体でしょ
抱き上げたみゅうの足の辺に
裸の赤ちゃんの後ろ姿が映っているのよね。
それくらい解りますよ……(゜-゜)
私の不審顔にきがついたのか。
拝み屋さんはスッと指を動かして写真の上を指し示した。
「ここと、ここ、ここ、ここ、ほら、ここにも写っているでしょう?」
言われてみれば、波間に写る顔、カオ、かお
こんなに……
この写真って、幽霊ご一行様が写っている写真なわけ……(T_T)
「あなたが、うらやましくて出てきたのね」
『うらやましい…??』
わたしが結婚して、子供がいて、旦那さまがいて、
楽しそうに海水浴にきている家族だから?
でも、そんな家族は他にもたくさんいるでしょう?
ここは海水浴場なんだから
何も、私の写真に写らんでもいいのに・・・
だまりこくっていると、追い打ちをかけるとどめの一撃
「あなた、よくいままで生きていたわね。この手はあなたの」
あの時の水は妙に体にまとわりついて、気持ち悪かった
だから片足を、水面にうかして、なんとなく払っていたのだけど
その浮いた足先に海面から浮かび上がった「女性の手」は
異常に爪が伸びていて私の足の指先につながって見える。
それを「掴んでいる」と心霊用語は言うらしい。
「生きていた」という言葉に思い当たる節がうかんだ
実は、ここに来る一週間前に、
家族で岸壁に行き、魚釣りをしていて、みゅうが海に落ちたんです。
服を着たまま海に飛び込んで、みゅうを救出したけど、
そういえば、あの時も妙に水がまとわりついて
泳げるはずの私は溺れそうになったっけ。
必死だったので解らなかったけど、
あの時ほんとにやばかったってことですか?……
とにかく
この写真はお焚き上げにしてもらう事になり、お礼のお金を渡して
拝み屋さんの家を出ました。
後日、私の持っている心霊写真は、
この一枚だけなんだろうかという疑問がわきました。
古いアルバムを物色していると
出てくる、出てくる心霊写真、12枚くらいありました
まとめてお焚きあげに出しました。
ほんとにため息のでる体験でした。
写った人達の成仏を祈って、合掌
……この手は貴女の足をつかんでいるわよ。
以上、紫雀の体験談でした。




