わたしがサバの骨を嫌いな理由
紫雀の実家は医者でした。
なんの医者かというと耳鼻咽喉科です。
このラインは体の中でつながっているので、
一緒にみるのがセオリーなんですね。
お年寄りから、子供まで
いろんな患者さんがやってきます。
なかには、こんな人も……
診察時間が終わり、一家団らんで
ご存じ、時代劇「水戸黄門」を見ていた時のことです。
話もクライマックスの佳境に
助さんが「この、お方をどなたと心得る」
と例の名せりふをはいている所へ
夜だというのに病院のドアを叩いて、助けを求めるおじさんの声がします。
「せんせーい、助けてくださーい。
サバの骨がのどにささって痛いですがー」
『ああっ、いいとこだったのに』と父が
思ったかどうかは謎ですが、しぶしぶ、病院の戸を開けて、
おじさんを迎え無事、骨をのどからぬいて診察を終了しました。
『サバーのほねー』ってあの大きな中骨?
どうやったら、あんなもの刺さるの?
子供心に骨に対して恐怖心がわきました。
もともと魚が嫌いなのに……
おかげで今でも魚の骨は嫌いです。
紫雀が魚を買うときは、
三枚おろしが基本です。
後日、カルシウムの話を友達としていると
「そういえば、うちのおじいちゃん、魚の骨はバリバリと食べてたのよ。
だから骨は丈夫だったのよ」といった。
もしかして、あの時の患者は、この人の
おじいちゃん?食べてたって???
だから、あんな事件がおこるんでしょうが……(苦笑)
もう、だいぶ前の話、
今となっては確かめようのない紫雀でした.




