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マリー・グランヒルは愛を教えたい  作者: kwkou
一章 マリー・グランヒルは学校になじみたい
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7話 週末の約束

「はぁー、サルネ様最高だった」


「メリーちゃん今日ずっと言ってるね。気絶するくらいだし、どんだけ好きなの?サルネ様のこと」


「うっ、その話はしないでよ。恥ずかしい…」


今は昼休み、私たちは学食で食事をとっている。今日は前回の反省を生かしてあらかじめ席を取ってある。


あのあと私たちはサルネ様たちとチームを組んでバレーをした。

 サルネ様は騎士の家出身というのもありとても綺麗にサーブをしていた。

 ハナちゃんも護衛ということもあり運動神経がいいのかすごく上手だった。ただ身長が足りずブロックとスパイクが出来ず少し拗ねていた。

 メリーちゃんは興奮のチカラでものすごいレリーブを連発していた。あまりに威力が高く地面に跡がついたときは私も流石に引いてしまった。ーちなみにその反動で2時間目の彼女はほぼ寝ていた。

 みんなに負けないよう私も頑張ったのだが正直みんなが強すぎてほぼ出番がなかった。

 あとマオさんに関しては…なんか取り逃がし全部返すし、ブロック完璧だし、威力がやばすぎて地面にヒビを入れていたりとあまりに化け物すぎてドン引きした。

 興奮状態で明らかにリミッターが外れていたメリーちゃんより強いというのは一体どういうことなのだろうか?

あれが完璧メイドというものなのだろうか?

 ….まぁ、色々あったがとても楽しかった。また機会があったら関わりたいと思った。


****


「いやー、今日のご飯も美味しね。」


「わかる、ここのご飯やっぱり異常だよ」


今日の料理はコロッケ、衣のサクサク具合と仲の味付けが理想でめちゃくちゃ美味しい。

 サクサクふわとろとはまさにこのことである。

 私も料理は好きな方なのだが、このレベルを見ると正直萎える。

ーいつか長房で本場の技を見てみたいな〜

そんなことを考えながら私たちはご飯を食べる。

 そのとき、ふと昨日の光景がフラッシュバックする。クラメル様が角で1人で食べている光景だ。

ーそういえば彼女は今何処にいるのだろう?

きちんと隣で授業は受けていたのでここにはいるはずだ。

 私はそう思い周りを見渡す。人が多すぎて見づらいがみんな座っているので見つけるぐらいはできるだろう。


「あれ?いないなぁ」


「ん?マリーちゃん何か探しているの?」


「いや、別にちょっと気になったかとがあっただけ」


「ならいいけど…」


 メリーちゃんに余計な心配をかけないように嘘をつきつつ周りを見るが何処にも見当たらない。先に食べ終わって帰ってしまったのだろうか?

 そう思いながら私はご飯を食べ進める。

やはりクラメルのことを考えると心にモヤモヤが残る。

 一体私の何がこんなに引っ掛かるのだろう?


***


少し時間が経ち今は6時間目。

あのあと教室に戻ると普通にクラメルが横に座っていたのでやはり早く食べ終わっただけなのだろう。

 今は歴史の授業をやっている。貴族の成り立ちや今の勢力、政治の移り変わりなどを勉強する。最近、色々メリーちゃんに聞いたおかげで前よりも内容を理解できるようになった。メリーちゃん様々である。

 ちなみにメリーちゃんはこの分野にめちゃくちゃ強いらしく授業内容を全て網羅しているらしい。


ーキーンコーンー


「はい、今日の授業はここまでです。みなさんしっかり復習しておくように」


チャイムがなり授業が終わる。今日は週末ということもありみんな若干ハイテンションである。


「やっと終わったー。じゃあマリーちゃん帰ろう!」


「うん、いいよ」


私たちは一緒に教室を出て馬車の駐車場へと向かう。昨日は知らなかったがどうやらメリーちゃんも同じ駐車場に馬車を停めているらしい。

 一応この学校にも部活はある。しかも、そこそこの強豪校で全国大会に出れる部活が複数あるという。

 そんな中、私たちは帰宅部である。いずれはどこかに入ってみたい気もあるが今は学校に慣れることを優先している。


「あ、そうだ。マリーちゃん明日予定ある?」


「ないけど、それがどうしたの?」


「明日うちで一緒にお茶会しよう!」


「おお、いいね。やりたいやりたい!」


 私は彼女にそう誘われ快諾する。学生の友達とお茶会とはとても楽しそうだ。

 メリーちゃんとの出会いはまだ短いがこうやって仲をここまで深めれたのはやはり彼女が親しみやすいからであろう。本当にいい子である。


「決まりだね、招待状は後で出すとして、何して遊びたい?」


「うーん、どうしようかな、」


「あら、楽しそうね。その話、私も混ぜてくれないかしら」


 私たちがそうやって明日の計画を考えていると不意と後ろから声がかかる。

 びっくりした私たちがパッと後ろを振り向くとそこには1時間目と同じように金髪の令嬢、サルネ・テンサスがいた。

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