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マリー・グランヒルは愛を教えたい  作者: kwkou
三章 マリー・グランヒルの友達への道
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32話 救出作戦会議

 グラーム家への道を全力で馬車で走らせる。1秒でも早く合流するためにも。

 いつもの速度の倍以上出しているため揺れがひどく何度か体をぶつけている。

 しかし、今はそんなことに構っていられない。


 私は今回の人生で一番焦っていると思う。

 だって当然だろう?一番大切な私の主人であるマリー様が誘拐されたのだから。


「…待っていてください!マリー様」


 気持ちが先走りこの速度の馬車ですら遅く感じてしまうほど私は急いでいる。


 先ほどマリー様が泊まっていると聞いていた、グラーム家からマリー様が誘拐されたと手紙を受け取った。

 そのため私たちは今すぐにでもマリー様を助けるためにまずは作戦会議をすることになった。


 本当は今すぐにでもマリー様を助けに行きたい。けれど私は誘拐された場所も相手の数もわからない。そんな中で一人で突っ込むなど無謀にもほどがある。

 だからこそ、まずは作戦を立てるということにしたのだ。

今回相手は誘拐をした。それすなわち、何かしらこちらに要求を持っている可能性が高いということになる。

 危険なことに間違えはないが今すぐに殺されるという可能性は低いと考えていいと思う。

 だからこそ、その少しの猶予を使い作戦をたて必ず救出するという選択肢をとった。


 必ず助けるために可能性を少しでも上げるために…


***


「みんな集まったわね。」


「はい、ミリー様今回はよろしくお願いします。」


「ええ、よろしく」


 あのあとすぐにみんな集まり作戦会議を始めた。

 会議室としてグラーム家の一つの部屋を借りている。部屋には真ん中に机が置かれておりその周りをみんなで椅子などに座って話し合っているという状況だ。

 メンバーとしては、私、ルイとミリー様、ミリー様の両親方そして彼女の家のボディガード、さらに町の取り締まりをしている警備騎士団の方々だ。


「まずは現状の確認を、」


「ええ、簡潔にいうとマリーさんが朝起きた時、マリーさんの姿がないことに気づき、マリーさんの寝ていたベットの下に手紙があったそこから誘拐されたとわかったという感じよ」


「…これが例の手紙です。」


 後ろのボディガードらしき人がそう言って机の上に手紙をおく。

 手紙の内容には……は?


「…何ですかこれ?…これってつまりマリー様はミリー様と間違って誘拐されたということですか?」


「…そういうことになるわね」


「…は?」


 …は?いや何を言っているんだ?この女は。

 マリー様がこいつと間違えて誘拐された、それは相手は連れ去る人を間違えたということ…つまり…


「もし、マリー様が偽物だとばれた場合、すぐにでも……。っ!なんで先に言わなかった!?おい!」


 私は怒りに身を任せてミリーの胸ぐらをつかむ。

もし彼女の言う通りなら前提がすべて崩れてしまう。

 結局、私がマリー様が最低限安全であると思ったのは相手の目的がマリー様を誘拐して交渉を向こうがすると思ったからだ。

 しかし、それが間違えだと分かった今、危険度は恐ろしいほど上がった。

もし、もし偽物だとばれたら、さっきも言った通りきっとマリー様は…


「くっ、今すぐにでも助けに行かないと…」


「落ち着いて、落ち着いてルイさん。今はこんなことしている場合ではないわ。」


「…っ、わかってるんですか!?マリー様は間違って誘拐されたんですよ!それはつまり彼女は今全く安全でなくなったということですよ!?今すぐ助けに行かないと、マリー様は!…それをわかってるんですか!?」


「当然よ!それをわかっているからこそすぐに作戦を立たなければならないの。無策で行ったらそれこそマリーさんの命が危ないわ。」


「…っ!」


 …そうだ彼女のいう通りだ。さっき自分でも言っていたじゃないか。

 無策で突っ込んでも意味がないと…でも、もし今この時でもバレたら…


「…時間はあるわ。」


「え?」


「私を誘拐しようとした相手は暗闇とはいえ、私とマリーさんを間違えてそのまま気づいていないの…」


「…つまり、相手はミリーさんの顔を知らない」


「そう、だからまだしばらく誘拐犯たちはマリーさんが偽物だとわからないはずよ」


「…」


「だからまずは落ち着いて…必ず助けるためにもまずは作戦を立てるの」


「…そう、ですね。…すみませんでした。いきなり胸ぐらを掴んでしまって」


「…大丈夫よ。…気持ちは痛いほどわかるもの」


「…ありがとうございます。…それで、どんな作戦で助けるんですか?誘拐された位置もわからないのに」


「…実はそこは問題ないのよ」


「え?」


 そういうと彼女はポケットから何かの地図を取り出し机の上に置いた。

 よく見ると何かの建物に関する平面図が描かれている。


「…これは?」


「マリーさんが誘拐された施設の地図よ」


「え?、なんでそんなものを…手紙には場所はわからないって…」


「今はそんなことはどうでもいいわ。まずは作戦を立てるわよ」


***


紙には本当にアジトらしき地図が描かれていた。中の警備の配置やアジトの座標、侵入の仕方など見るからに完璧な地図だ。

 正直これを最初にもらえれば私は一人でも助けに行ったと言えるほど欲しい情報が詰まっている。


本当にこんなものどこで手に入れたのだろう…


「さて、作戦のおさらいよ。今うちのボディガードに入り口で何人かに待機してもらっているわ。」


「そこで私たちはそこに合流して陽動とともにタイミングを見計らい侵入するわ。そのうえで、マリーさんを見つけ、保護し、合図を送ったあと騎士団の後が侵入するという作戦よ。」


「チャンスは一回、絶対にマリーさんを救いに行くわよ!」


「「おー!」」


 いろんな気になるところはあるが今は後回し!

待っていてくださいマリー様、私が絶対に助けて見せますから。




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