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マリー・グランヒルは愛を教えたい  作者: kwkou
二章 マリー・グランヒルは友達になりたい
14/56

13話 勉強会の真の目的

勉強会が始まり2時間ぐらいがたった。みんな基本真面目なため、とても集中した空間で勉強をすることができた。

 私も普段自分で頑張ってやっているところを教えてもらい、いつもより効率よくできた。

 メリーちゃんにはずっとマオさんが教えていた。私もわからないところを聞いたら先生よりもわかりやすく教えてくれた。

…決して誇張などではない、マジである。


**


「あっメリーそろそろ帰らないと。みなさんありがとうございました。マリーちゃんまた明日」


「うん、バイバイ」


 今は7時、勉強会を始めて大体2時間半たったぐらいだ。メリーちゃんは家の門限が8時らしいので途中で抜けることになった。

 そしてそれによりこの勉強会の本当の目的が始まる。


「じゃあ、始めましょうか。『トモダチ作戦』の計画を」


 そう、今回の勉強会の真の目的はクラメルと友達になるための作戦を立てることだ。

 これはサルネ様と事前に決めていたことで、なんらかの形でやると決めていた。今回はそれが勉強会だったということだ。私が勉強会に誘われた時、驚かなかったのはここからのことでなんとなく予想がついたからである。正直、それがなかったら私も叫んでいた自信がある。

 そしてメリーちゃんをここに呼んでないのは、彼女がクラメル様を怖がっているからだ。

 ちなみにテスト前で勉強したいというのは嘘ではない。実際2時間半はやってるし。


「まずマリーさん、最近の進捗はどんな感じかしら?」


「それが、最近挨拶を交わせるようになったのですけどそれ以外の進展がないんです。」


「…やはり、一筋縄ではいかないわね。」


「えぇ、それにメリー様も過度にクラメル様を怖がっている状況ですね。」


 私達は頭を悩ませる。相変わらずクラメルの壁は硬く、そこに無闇に行こうとするとメリーちゃんに心配される。

 本当はメリーちゃんを無視してでも行くべきなのかもしれないが私はこの学園で初めて友達になってくれたあの子に心配かけたくないし、裏切りたくもないのだ。


「なんというか、情報不足なんですよね。クラメル様が人を避ける理由やメリーちゃんがああやって怖がる理由が」


「?メリーさんの方は噂で怖がってるだけなのではないんですか?」


「確かに本人はそう言ってるんですが、なんというかそれだけではない感じがするんですよ」


「確かに、彼女の恐怖の色は普通の人の色より明らかに濃いわ」


「…となると、彼女自身も何か隠している可能性がありますね」


 私達はこれからどうすべきか色々考える。明らかに何かがあるのだがその全貌の端もほぼ見えないのが今の現状だ


「うーん、…やっぱり情報が足りない!もういっそのことクラメル様のストーキングでもしてやろうかな、私。」


「……」


「ん?サルネ様?」


「…ありね」


「へ?」


 すると彼女はマオさんに耳打ちをし、何かの確認をとっている。そして私の方を向いた。……嫌な予感がする。


「マリーさん、あなたはクラメルのストーカーになってもらうわ」


「えぇぇぇ!?」


 見事に私の予感は的中し、ものすごいことを私は言われた一応構えていたものの、やはり衝撃はでかく、私は叫んでしまった。…サルネ様と一緒にいると何かと叫んでいる気がするが気のせいだろうか?


「な、何を言ってるんですかサルネ様。わ、私がなぜストーカーに?」


「簡単な話よ。私達は情報が圧倒的に足りない。だから、その情報を"見て"集めるのよ。一日クラメルを観察すれば生活パターンや好きなものとかわかるはずよ。」


「…確かにそれは一理ありますが…あっ、でも、メリーちゃんはどうするんですか?彼女、案外鋭いからおそらく誤魔化せませんよ!」


「そこは大丈夫です、マリー様。丁度明日、メリーちゃんは家の用事で休むらしいので」


「んな、都合のいいことが…」


「別にそういうわけではないの。…彼女のお母さんの命日、明日なのよ」


「え?…あ、そうだったんですか…」


 それを聞き、私は都合の良いと思ったことを後悔する。

…そういえば、私はメリーちゃんについて何も知らない。家族構成や好きなもの、誕生日。出会ってそんなに経っていないとはいえ、私にとっては親友なのに何も知らない。

 知る機会はたくさんあったはずなのに私は私の心がそれを避けていたのだ。これでは友達として失格かもしれない。


「きっとあなたも色々思うところはあると思うけど、とりあえず今回はそれを活用させてもらおうというのでどうかしら?」


「…………わかりました。やってみることにします」


 正直、かなり乗り気ではないのだが、今は間違えなく情報が足りない。それにこんな都合のいい日はなかなか来ないだろう。ここを逃せば次のチャンスは遠い可能性がある。

 そう言い訳を並べて自分を誤魔化し、私は腹を決めてやることにした。


「ええ、頑張ってね。あ、あと一応護衛としてハナをあなたにつけておくわ。あの子、潜入とかも習っていたはずだからきっと役に立つと思うわ」


「あ、ありがとうございます」


 そんなわけで結局、トモダチ作戦1『ストーカー』が決まったのだった。


内容に違和感が多かったので少し修正しました。

すみません。もし他にあったら教えてください。

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