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Pe:明日から始める逆転生活

作者: 神来社パック

「――痛っ」


 燃えるような痛みを耳たぶ感じ気が付けば言葉がこぼれていた。


 たまらず俺は自分の耳がちゃんとついているかを確認するかのように慌てて耳に手を当ててみる。


 当然と言えば当然のことだが、あって当たり前と言わんばかりに顔の定位置には堂々と耳が存在している。


「はぁ……」


 俺は思わず安堵のため息漏らし、耳に当てていた手の力を少し弱めた。


 だが、それと同時に耳たぶにある触り慣れない硬い何かへの違和感に気付く。


 「――ピアスか」


 その違和感の正体を理解するのにほとんど時間はかからなかった。

 そう、ピアスだ。それも昨日、人生で始めた開けたばかりの……


 ピアスを開けて数日は耳たぶがかなりの痛みに襲われるらしい。

 とは言っても勿論、それには波があり少しでも無痛が続けば俺のような初心者はピアスを開けたことすら忘れちまったりする。


 痛みで不意にピアスのことを思い出す。こんなことも今日で二度目の出来事だった。


 だが、その痛みのおかげで俺はピアスを開けようと思ったキッカケをいつでも思い出すことが出来る――



 我ながら自分の辿ってきた人生という名の道は波乱の連続だったと思う。


 その全てを語りつくすには当然、それ相応の時間が必要になる。


 そんな時間はないので全てを事細かに話すことはできないが、一言で言うならば正に『地獄』そのものだっただろう。


 そんな人生を変えてやりたいという強い意志から、俺は昨日ピアスを開けることを決意したのだ……



 ピアスを開けると人生が変わる――こんな言葉がある。

 つまり俺は昨日から新たな運命の人生をスタートさせたのだ。

 

 ここから始まるのだ、いや始めるのだ。


 俺の人生大逆転劇が……


 ――俺の人生の第二幕が!!


「明日」は「あす」と読み、「Pe」は「ぴ」と読みます。

Pe:明日から始める逆転生活、略して「ピアス」イントネーションは「ちくわ」と同じです!

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