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不死身探偵フェニックス  作者: 猫月猫日猫曜日


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6/6

宝くじ探偵 九条宝

次の映画[宝くじ探偵 九条宝]の撮影が始まった


〜映画のあらすじ

九条宝は京都府警の刑事である

ある神社の改修工事の影響で神域の結界が破れ、主神の福の神が鬼達に攻められた時に、朝練で境内にやって来た宝が得意の空手で撃退

鬼ボスから[鬼武者]の称号を与えられる

福の神は宝に御礼にと、今後購入する宝くじは当たりクジ限定にすると言う

宝は幻と思っていたが、宝くじは当たりしか出ない


〜刑事の仕事

その後刑事として宝は、当選金を縦横無尽に使い犯人を追い詰める

ジャンボくじ当選時は、証拠の無い容疑者の隣の家を購入して探りを入れたり、追跡型ドローンを開発したり、タクシーを百台貸切ったり、電車やホテルや映画館やレストランを貸切ったりする


〜神社

神社の境内で、強者の鬼が宝に試合を申込む

宝は犯人逮捕に協力したら、試合を受けると提案する

渋々と、鬼は人間に化けて捜査に協力する


エンディングの試合で、宝は鬼を破り、決め台詞

「一昨日おいで、鬼いさん」


〜ロケ地の神社

映画の撮影中に不思議な事件が起こる

如何なる事件だろうか!


陽光眩しいロケ地・嵐山の某神社境内

撮影初日からすでに奇妙なことが起こった


第1の異変:小道具の宝くじが本物になった!

「NG!NG!」ADの怒鳴り声が響く


「宝くん!手に持ってる宝くじ……マジで全部当たりクジになってるぞ!?」

監督が血相を変えた 見れば確かに宝くじの端っこに金色のマーク

「いやー監督!今回演出でホンモノ使ってるんで!」

助監督が笑って答えた瞬間―――

ガシャーン!


セットの端で特殊効果班が炎上装置を誤爆 火花が散る中で監督が叫んだ

「演出じゃない!演出なんかじゃないんだ!」

煙の向こうに立つ“九条宝”役の俳優で、偶然名前が同じ神宮寺宝は苦笑しながら額の汗を拭う


第2の異変:スタッフの財布が膨らむ

翌日から現場は異様な熱気に包まれた。

「おい見たか?照明技師の財布 札束でパンパンだぞ」

照明技師がニヤリとした横で、大道具助手が腕を組む

「俺の財布もだ 宝に当選くじを貰ったんだ」

「おい、待て待て!」総監督・黒岩が腕を組む

「主演のキモが"宝くじパワー"なのに関係者まで感染するのは困る!これは……」


第3の異変:鬼役俳優三鬼剛造の失踪

鬼ボス役のベテラン俳優が忽然と姿を消した

「昨夜から連絡取れないんです……」

マネージャーの蒼白な顔に緊張が走る。

「まさか《鬼退治》シーンの前宣伝?」脚本家が冗談めかすと―――


〜謎のメッセージ

[嵐山東方2.7km|旧水路亭にて]

スマホに浮かぶ赤文字 一同凍りつく

「まさか……」

主役の宝が立ち上がる エキストラの巫女姿の女性が囁く

「鬼の居場所ね!」


〜旧水路亭

解決編:リアル宝くじ事件

夜の山道を駆け抜けた撮影チームは廃墟の料亭に辿り着く

「三鬼さんは……いません」

静寂を破るように背後から声

振り返ればスーツ姿の男――制作会社の社長だ

「驚いたろ? 全て演出……ではない」

社長は封筒を掲げる

「新作の興行権が……一億で売れたんだ」

宝は瞬時に悟った 「それが原因か」

社長は肩を落とす 「でもな……その金を持って消えたんだよ」

「三鬼さんが?」「あぁ……『鬼役だから悪役になるべきだ』と言い残して」


月明かりの中、社長がゆっくりと手を挙げる

廃墟の料亭は鬼のアジトに相応しい

「監督!」

「わかってる!―――アクション!」

スタッフが一斉に駆け出す カメラマンのレンズが光る


〜河原にて

終章:鬼退治は現実で

女優探偵品川ナイスは、百匹のミツバチドローンを京都中に放っていた

程なく、三鬼は見つかった

河原にある小さな小屋に隠れていた ナイスは前回の事件で獣医師の猛獣用睡眠薬を手に入れていたのを思い出して、ミツバチの針に睡眠薬を塗って、後ろから三鬼の首にソッと刺した

三鬼が眠りに落ちると、ナイスは警察に通報した


〜翌朝

ローカル紙一面

【“幽霊俳優”奇蹟の生還!】

三鬼は川辺で酔いつぶれていたところを発見され保護

「夢でも見てた……かな」とは本人談

そして、興行収入は一億どころか八億突破

噂は「主演のオーラのおかげ」と広まり――


映画公式サイトの予告映像が流れる

「九条宝」役の宝が拳を突き上げる

「一昨日おいで―――本物の鬼さん!」


シーン切り替え

嵐山の紅葉が舞う中、キャスト&スタッフが笑顔で記念写真に納まる

最後のテロップ:

《本物の“幸運”は映画の中よりあなたの財布の中かも?》

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