第六話
6話目。
「荒原」はエリスターナの二つ名です。
田舎の地方都市にしても小さな町の壁を囲むように、私たちプランゼーレ王国騎士団、総勢5000が並ぶ。
当初、上官から話を聞いた時は、いささか過剰な戦力だと思っていた。
が、この町を守る人民を見れば分かる。過剰?いやいや、おそらく足りないくらいだろう。俺の直感が逃げろといっている。ここまで登り詰めたんだ。そのくらい感覚で分かる。
まあ、わかったところでどうなんだと言う話だ。俺の任務は変わらない。プランゼーレ王国騎士団准将として、ここ、バーデンの町に「荒原」が潜伏しているという情報の真偽の調査をする。ただそれだけだ。ぶっちゃけ、十中八九いるだろうがな。
「荒原」。約一年ほど前、突如としてセアワール大陸に現れた超越者。圧倒的な実力と傲慢不遜の性格で、たった一ヶ月で一ヶ国と十三の都市を破壊したとされる怪物だ。
そんなのに俺らが敵うわけがない。言っちゃあ何だが俺らの役目は撒き餌だな。まあ、俺は手をーーー
俺はそこで思考を切り替える。部下からの伝令が来たからだ。
「報告!一番隊並びに二、三、四、五、六番隊、揃いました!」
「ご苦労。一番隊に突撃命令。二番隊は補助に入れ。三番隊から六番隊は控えておけ」
突撃命令を出し、ひとまず様子見とする。約八百人から成る部隊が二部隊、さて、敵さん方はどう出てくんのやら。
おいおい、突撃からの各個撃破かよ。もうちょっとやり方あったろうが。城門からの弓矢や魔法やらで一斉攻撃とかよぉ。
、、、ん~成る程?逆に考えて使わない理由があるのか?見た限り、接近戦での魔法の威力には目を見張るモノがある。少なくとも何人か俺より強い。
だが、仮に荒原の奴が鍛えたとして、たった数ヶ月で実用性のあるのある魔法が使えるようになるか?おそらく不可能。
となると既存の魔法より効率的な技術である可能性が高いな。で、それが万能ならさっさと遠距離魔法ぶっぱなしゃいい。つまり、
「伝令、一、二番隊撤退。六番隊防衛用意。三番隊及び四番隊弓による曲射を開始、五番隊魔法準備」
遠距離攻撃で一網打尽って訳だ。おそらくあちらの新技術さんは近距離特化なんだろう。遠距離できんならさっさとやってる。もしくは温存してんのか?
だとしても、練習数ヶ月の魔法だ。彼の侯爵令嬢でもなければ対処可能。
そして、遠距離かつ高火力、そんな魔法は滅多にない。あったとしてもそれは儀式魔法などによるものが殆ど。
必然、事前に膨大な魔力反応が起こる。つまり対処可能。
荒原による攻撃であった場合、おそらく逃げられないが、それならそれで任務達成おつかれさんだ。
で、予定通りに遠距離攻撃がぶっ刺さってるが、何人か気にせず前進しているところを見るに、接近戦だったらヤバかったろうなぁ。いや、ほんと。
おそらく半壊(三割壊滅)くらいはしたか?いや、俺の直感的に全壊(五割壊滅)してたな。
で、おそらくこれで終わりじゃない。お相手さんもバカじゃないだろう。無計画に領主襲う奴が成功するとは思えない。
もっと上手くやる方法もあったろうが、十中八九計画犯。とすれば多少は頭が回る。あっさり捕まってはい終わりじゃないはずだ。
荒原がでばって来るにせよ、何らかの対策を講じるにせよ。これで終わる程甘くはないだろう。
第一、これまでの行動から察するに、荒原はおそらく、バカにされたり虚仮にされたりして黙っていられる性格じゃないしな。
さて、どう出てくるか。俺は戦場を俯瞰しながら気を引き締めた。
准将さんの名前はアルゼン フート ルシタル。平民出身の準男爵。出世頭であり頭もめっちゃ回る。
、、、という設定。ただし、作者のおつむがダメダメなため、実力はお察し。口癖はおそらく。
何気に色々な地名が出てきました。今後も地名さんはあまり出てこないと思うので、覚えておいて上げて下さい。
戦闘シーンから逃げました。すいません。下手なんです。許して。
???(*つ´・∀・)つ「逃がしませんわよ?」
???( ・∀・)r鹵~<≪巛;゜Д゜)ノギャァァ!!
作者( ;∀;)「捕まった」