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少年兵 四(ナンバーフォー)  作者: 福山 晃
再会
7/7

少年兵の目覚め②

 あたしは捕虜として捕えられてしまった。あれからどのくらい経ったのだろう。

 男は顔を近づけて話しかけてくる。しかし言葉がまるきり分からない。

 すると男は思い出したように胸のポケットから小さなメモ帳を取り出した。大きな手で器用にめくると何か記してあることを読み上げた。


「あー、わかる、ここ、どこか……?」


 聞き取りにくいけど何となく意味は分かったので、あたしは首を横に振って答えた。

 すると男二人は顔を見合わせて笑った。それからさらにメモを読み上げた。


「あー、なまえ、じぶん、ひろし、うまやーはら」


 すごく聞き取りにくいけど自分の名前を言った気がする。あたしは聞き取れたと思うことを口にしてみた。


「ろし……まーやーら……」


 あたしがそう言うと男は嬉しそうに笑う。そして今度はあたしを指差しながらメモ帳を読み上げる。


「なまえ、おまえ、いえ」


 あたしの名を言えと聞こえたので答えることにする。


「……スーノ」


 男二人は大笑いではしゃいでいる。あたしを馬鹿にしているようではなく奇妙な行動が少し不気味でもあった。

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