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別れよう。僕は君が大好きだった 作者:蒼月 蓮夜

二章 告白

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第十九話 開幕……決勝戦!

 それからしばらく経った頃、皆が集まってくる。決勝戦を見て学ぶために練習を見よう。という観客も少しだがいた。
「城垣、キャッチボールに付き合ってくれ」
「あっ、いいですよ」
 私は城垣を捕まえ、軽くキャッチボールをすることにした。
 一定間隔でパシン、パシンという小気味よい音がする。リトル時代からやってきたことで、こういう試合前のキャッチボールが私の投球練習となる。投球練習をしなければコントロールがつかないという選手もいるが、試合開始後七球の投球練習がある。コントロールの調整は、その七球で十分なのだ。
 少し早く投げる。城垣のグローブから一層大きな音がなった。そこに快感を覚える。ボールを捕って、投げて、捕る。ただそれだけの動作でこんなにも幸せな気持ちになれるのだから不思議なものである。
 それから高級そうなシルバーの車で監督が現れるまで、私は城垣とキャッチボールを続けた。

 監督がいらっしゃり、後にシートノック。オーダーは初めて監督が決めた。
 シートノックは一チーム七分しかないので、予め決めておいた順番で無駄なく動いていく。いつものノックは私がやるのだが、試合前はさすがに監督にやっていただいていた。それに今日、私はスターティングメンバーであるからなおさらである。
 けれどもシートノックにピッチャーが参加することはないので、私はずっと補欠選手とキャッチボールをしていた。
 シートノックのチームが交代。うちのメンバーがベンチへと戻ってくる。そして、シートノックで分かりきっているのだが、打順と守備位置の発表。
 監督から自分の名前が呼ばれる度にそれぞれが返事していく。私が呼ばれたのは一番最初だった。
 相手チームがシートノックを終えてしばらくした後、ベンチ前に両チーム一列に並ぶ。
 いつのまにか、観客席は満席となっていた。球場が小さいというのもあるが、やはり決勝戦となると中学野球とはいてある程度の注目度もあるのだろう。
「集合!」
 主審の声で一斉に声を上げ、ホームベースに走り出す。そして、整列する。
「礼!」
 一同が礼をして散っていく。うちは後攻なので、それぞれが自らの守備位置へ。
 当然私はダイヤモンドの真ん中だった。
 投球練習の七球はストレート、スライダー、カーブ、スプリット、チェンジアップ、シンカー、シュートと七球種を投げる。
 スローカーブとフォークボールも投げられるのだが、投球練習が七球しかないという都合上、全部は投げられなかった。
 投球練習が終わり、一番バッターが打席に入る。
 審判が右手を上げ「プレイ!」と声がかかる。私の一大イベントが今、幕を開けた。
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